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相談をされた時にアドバイスをしてはいけない理由

【ご質問】

私はよく友達から恋愛相談や仕事の相談など、様々な相談を聞くのですが、なかなか良い回答をしてあげられなくてモヤモヤします。

友達はいつも「聞いてくれてありがとう!元気でた!」と言ってくれますが、本当に私の話で元気になってくれたのか不安です。

語彙力の問題なのか、何かコツがあるのでしょうか?

そもそもいいアドバイスって何なのでしょうか?

友達の相談に的確にアドバイスできるようになりたいので、コツを教えてください!

【回答】

ご質問誠に有難う御座います。

昔、とあるラーメン屋さんで店員さんから「うちのラーメンはどうでした?」と質問をされたことが御座います。

そのお店のラーメンは少々変わった出汁の取り方をしていて、いい意味でも悪い意味でも癖のある味で御座いました。よく言えば自然の味を活かしている味でしたが、悪く言えば魚臭い味。好みは分かれるでしょうが、私としては魚臭さが鼻につきあまり美味しくは感じませんでした。

しかし、店員さんから「美味しかったですか?」と聞かれて「魚臭くて不味かった」なんて言えるはずもありません。精一杯の笑顔で「美味しかったですよ」と答えたのを覚えています。

このお店の方を否定するつもりは御座いませんが、店員さんから「美味しかったですか?」と聞かれて、正直に「不味かった」なんていう人はおりません。ですのであの質問をしても、お客様が美味しいと感じていたかどうかは分からないのです。

それではお客様が美味しいと感じていたかどうかは、どうやって判断すれば良いのでしょうか?

その答えは非常に簡単です。

私はあれ以来、あのお店に1度も足を運んでおりません。

体裁上「美味しかった」とは言っておりますが、本心では「美味しくない」と思っているのですから、お店に足を運ばないのは当然です。「美味しくない」と感じたお客様は「2度と行かない」という行動でそれを示すのです。

一方で美味しいと感じたお客様は、それ以降もお店に足を運ぶことでしょう。

つまりお客様が美味しいと感じているかどうかは「美味しかったですか?」という質問ではなく、そのお客様がリピートされるかどうかということで分かるのです。

人間の本心は言葉ではなく、行動に現れる。

例えばご質問者様が全く的外れで役に立たない回答をされたとしましょう。しかし仮に全く役に立たない回答をされたとしても、相談に乗ってくれた相手に「役に立たなかったよ」なんて言う人はおりません。

どれほど役に立たなくても、言葉では「聞いてくれて有難う!」と口にするのです。

ですのでどれほどご友人様が口で「聞いてくれて有難う」と言おうとも、それはご質問者様が優れたアドバイスをしたことの証明にはなりません。

ご友人様が満足しているかどうかは、言葉ではなく行動で判断するべきなのです。

もしもご質問者様に相談をしても何の役にも立たないのであれば、ご質問者様に相談をする方は2度と現れないことでしょう。

しかし、ご質問者様は複数の方から頻繁にご相談をされているご様子で御座います。それはつまりリピーターを獲得しているということであり、ご質問者様のアドバイスが相談した皆様の役に立っていることの証明に他なりません。

もしもご質問者様のアドバイスが何の役にも立たないのであれば、ご質問者様に相談をする人はいなくなっていることでしょう。逆に言えば、ご質問者様に相談する方が絶えないということは、ご質問者様に相談をして良かったと本気で思っている方がたくさんいらっしゃるということに他なりません。

解決してほしい悩みは何か?

例えば「上司のパワハラが酷くて困っている」と相談されたとしましょう。

こんな時、皆様ならどうのように回答されるでしょうか?

「転職した方がいい」「さらに上の上司に頼んで配置換えをお願いした方がいい」「労基に行って訴えた方がいい」「退職した方がいい」

このような回答をされる方は、大変失礼ながら相談する方の気持ちをあまり理解しておりません。

先ほどあげたような意見は、上司のパワハラに悩んでいる方なら間違いなく1度は考えた解決方法なのです。それでもその方法を取っていないということは「その方法を取れない何かしらの事情」があると考えなくてはなりません。

ですのであのようなアドバイスをしても「なるほど!そんな方法があったのか!!」とはならず「(そんなことは分かってるわ!それでどうにもならないから困ってるんだろ!)」となるのです。

それでは、このような質問をされた時には一体どのように回答すれば良いのでしょうか?

そもそも「上司のパワハラが酷い」という相談をされる方は2つのお悩みを抱えているのです。

1つ目のお悩みは「上司のパワハラに困っている」というもの。つまり相談の内容そのものが1つ目の悩みで御座います。

しかしこの悩みは基本的に解決することが出来ません。相談された人がパッとその場で思いつくようなアドバイスは基本的にすでに本人が真剣に悩んだアイディアに過ぎないのです。

重要なのは2つ目のお悩みでしょう。

相談をする方の2つ目の悩み。それは「話を聞いてほしい」というお悩みで御座います。

そもそも職場の悩みを本気で解決しようと思ったら、職場の人間に話すのが筋でしょう。そうにも関わらず第三者であるご質問者様に相談をされるということは、相手が解決してほしいと願っているお悩みは職場の人には出来ない「話を聞いてほしい」というお悩みなのです。

ですので相談をされた時には相手の話を真剣に聞いてあげるだけで十分なのです。相手が望んでいるのは根本的な問題の解決ではなく「自分の悩みを聞いてほしい」という悩みの解決に他なりません。

「自分の話を聞いてほしい」「自分の悩みを理解してほしい」「自分の気持ちに共感してほしい」

そういった悩みを解決することこそが、相談をされた方ができる最高の対応なのです。

自分の悩みを一緒に本気で悩んでくれる人がいる。

悩みを抱えている人間にとって、これほど心強いことは御座いません。

ですのでご質問者様は「的確なアドバイスをしよう!」なんて考える必要はなく、ただ相手の話を真剣に聞いてあげれば良いのです。

しかし私がわざわざこんなことを言わなくても、ご質問者様はすでにこれを実践できていることでしょう。

もしもご質問者様が分かりきったアドバイスをするような回答をしていたら、ご質問者様のところに相談に来る人はいなくなっているはずですから。

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