お悩み相談

辛い過去を楽しそう話されて困ったときにどうすればいいのか。

同情して欲しいパターン

最後に最も面倒なタイプが「同情してほしいパターン」で御座います。

同情して欲しいなら悲しそうに辛い過去を語れば良いのですが、世の中には同情して欲しいのに明るく喋る方がいらっしゃいます。

そういった方々は一体なぜ明るく語り出すのでしょうか?

もちろんその理由は人によってそれぞれではあるのですが、その多くは「同情して欲しい」と言わずに同情して欲しいという理由でしょう。

「同情して欲しい」と口にすれば、多くの方は少なくとも表面上は同情的な対応をしてくれます。

しかし「同情して欲しい」と口にして得られた同情を、彼らは信じることが出来ません。

あくまでも「相手」が「自主的に」してくれた同情が欲しいのです。

これは「恋人が好きと言ってくれない」とお悩みの方の心理状況と近いでしょう。

「恋人が好きと言ってくれない」とお悩みの方が、彼氏に対して「好きって言ってよ」とお願いしても彼女たちの悩みが消えることは御座いません。

なぜならば彼女たちは彼氏が自主的に「好き」と言ってくれることを望んでいるのです。こちらからお願いした「好き」で彼女たちが納得することは御座いません。

それと同じで、自分から「同情して欲しい」と言わずに、同情を望む方というのも確かに存在するのです。

また同情の場合、好きとは違い「借り」という点も見逃せません。

「借り」と言うと少々大げさですが、人に「同情して欲しい」と言うということは、相手にお願いをするという行為に他なりません。

ですので、人に借りを作りたくない。そこまではいかなくとも「人にお願いをするのが苦手」という方もまた「同情して欲しい」という態度を見せないことがあるでしょう。

善きサマリア人は罰しない

明るく辛い過去をお話しする方は「辛いと思っていない」「笑って欲しい」「辛いと言わずに同情して欲しい」という3つのパターンが御座います。

このうち「辛いと思っていない」と「笑って欲しい」の場合は、相手のためにその話を笑ってあげると良いでしょう。

もちろん両手を叩いて大爆笑をしたらさすがに顰蹙を買ってしまいますので、極端に暗い雰囲気にならずに聞くというくらいで問題ありません。

そもそもどの理由にしても「辛い過去」を話す人は「喋りたい人」なので、聞く側はほとんど喋らなくても問題ないでしょう。

「そうなんだ」「それから?」「そんなことがあったんだ」

相手の話の合いの手を入れる程度で問題は御座いません。

唯一問題なのが「辛いと言わずに同情して欲しい」というパターンでしょう。

このパターンの方の場合、上手に相手をしてあげないと不機嫌になることが御座いますので、注意が必要です。

しかし、よほど深い仲でもなければこのパターンはあまり考えなくて良いでしょう。

そもそも「辛いと言わずに同情して欲しい」というのはワガママなのです。

そんなワガママなお願いをそこまで深くない相手にする時点で、その人はかなりコミュニケーション能力に問題があるのは間違いありません。

ですので仮に上手に対応が出来なくとも、ご質問者様のように「自分のコミュニケーション能力」を病む必要はないのです。

「同情」というのは心の治療で御座います。

世の中にはカウンセラーとか心療内科と言った「心の治療」のプロがいるくらいなのですから、それがどれほど難しい行為であるかはお分かり頂けることでしょう。

ですので、もしもご質問者様が相手のために同情をし、そしてそれが上手くいかなかったとしても、それは断罪されるような話では御座いません。

善きサマリア人は罰しない。

本来義務のない治療という行為を、相手のために行ってあげた方を罰するほど世の中は冷たくはありません。

仮に失敗したとしても、本来行う必要のない義務を相手のために果たそうとしたという事実だけで、そのかたは十分に人に優しい方なのだと思います。

そして、もしもそんな方のことを「同情して欲しかったのに、上手に同情してくれなかった」と仰る方がいるのであれば、世間の蔑みがどちらに向かうかは言うまでもありません。



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