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「好きになってくれた人が好き」とは口が裂けても言うべきではない

【ご質問】

彼氏の発言でどうしても気になってしまうことがあったので、質問させていただきました。

私は30歳女で、付き合って半年程になる5歳年上の恋人がいます。

趣味の婚活パーティーで知り合い交際に至り、価値観も合いそれなりに順調なお付き合いができていると思っています。

そんな中、彼氏の言葉で気になったのが「(恋愛において)自分を好きになってくれる人が好き」という言葉です。

確かに人間関係において自分を好いてくれる人と仲良くしたいというのは当然のことだと思います。

ですが、恋愛において仮にも彼女の立場の人間としてそれを言われると、「じゃあ好きになってくれる人なら私でなくてもいいのでは?」と考えてしまいました。

勿論彼氏のことは好きですが、いわゆる草食系で受け身なタイプの男性なのと、私の自信の無さが相まって、「もっと魅力的で情熱的な女性が現れてアプローチされたらそちらに行ってしまうのではないか」「もし倦怠期などで私の感情の温度が冷めてしまったときに引き留めてくれないのではないか」と悪い想像をすると同時に、上手く言葉にできないのですが苛立ちのような感情も覚えました。

この「自分を好きになってくれる人が好き」という言葉を私はどう捉えたらいいのでしょうか?

また、恋愛においてこういったことを言う男性は客観的に見てどうでしょうか?

アドバイス頂けましたら幸いです。

【回答】

ご質問誠に有難う御座います。

人が人を好きになるためには、大きく2つの要素があると私は考えています。

1つ目は魅力。

顔が良い。

性格が良い。

年収が良い。

相性が良い。

一般的に「好きな人のタイプは?」と聞かれた場合に回答する内容の多くは「魅力」に分類されます。

そして2つ目は時間。

正確に言えば「時間の共有」となるのですが、これは「どれだけ同じ時間一緒に過ごしたか」と言うことで御座います。

例えば今恋人がいる方に考えて頂きたいのですが、自分の彼氏と福山雅治さんで比較するとどちらの方が魅力的でしょうか?

単純に魅力だけを考えれば、どう考えたってほとんどの場合、福山雅治さんの方が魅力的でしょう。

恋は盲目ということで「私の彼氏の方が魅力的です!」と考えてしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、まだ今の彼氏と付き合う前に福山雅治さんと今の彼氏様の2人から同時に告白されたとして、今の彼氏様を選ぶ方は極めて少数であるのは間違いありません。

しかし、それでは今の彼氏様と福山雅治さんのどちらの方が好きか?と聞かれれば多くの方は回答が変わるのではないでしょうか?

魅力度は福山雅治さんの方が上だけど、好きなのは今の彼氏。

もちろん彼氏様との関係が順調ではない方もいらっしゃるかとは思いますが、恋愛が順調な方は概ね今の彼氏様の方が好きとお考えになるものでしょう。

これは皆様が福山雅治さんと「時間の共有」をほとんど行なっていないからに他なりません。

好意というのは「魅力」と「時間」の2つの掛け算で決まるのです。

福山雅治さんは魅力度に関して言えば我々の数倍上をいきますが、時間をほとんど共有していない。

一方で今の彼氏様は魅力だけを見れば福山雅治さんに大きく劣るものの、時間を非常に多く共有している。

便宜上、福山雅治さんの魅力を100、彼氏様の魅力を10としてみましょう。

すると福山雅治さんへの好意は

100(魅力大)×1(時間小)=100

彼氏様への好意は

10(魅力並)×100(時間膨大)=1000

というようになり、彼氏様への好意の方が大きくなるのです。

ここで重要なのは魅力と時間の幅の差で御座います。

確かに福山雅治さんは人間的に物凄く魅力的で御座いますが、普通の人の100倍の魅力度を持っているかと言えばやや疑問が残ります。我々よりもはるかに魅力的なのは間違いありませんが、福山雅治さんとは言え所詮は人間で御座います。

人間の個々人の差なんてそこまで大きなものでは御座いません。

世界一足の速いウサインボルト選手ですら、足の速さでは私の倍にも満たないのです。

 

一方で時間はいとも簡単に100倍200倍という数字を叩き出すことが出来るでしょう。

例えば1日丸々恋人と過ごしたら、それだけで1440分。

これだけで10分しか会っていない方の144倍も時間をともに過ごしているのです。

月に1度2時間飲む友人と、毎日8時間一緒に過ごしている恋人を比較したら120倍もの時間の差が生まれるのです。

確かに魅力が0であったり、それこそマイナスであったら論外では御座いますが、魅力度が最低限あるのであれば、魅力度よりも時間の方が好意に大きな影響を与えることがご理解いただけることと思います。

ポイント

今回は分かりやすく時間という言葉を使いましたが、より正確に言うと「思い出」という言葉の方が適切でしょう。

つまり一緒にどれだけ良い思い出を残せたか、ということ。

良い思い出がなければ何年一緒にいても好意は上がりませんし、それどころか悪い思い出はマイナスの数字になってしまうことにご注意くださいませ。

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