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最悪にして最善のバチェラー友永真也バチェラー3考察

友永達也の弱点

上野
このように兄と決定的な差が生まれてしまった真也さんですが、実は兄の達也さんには1つだけ致命的な欠点があるんです。
一条
致命的な欠点なんてあるんですか?
上野
一般的な価値観で見ればそこまで大きな欠点ではないのですが、友永家という枠組みで見ると致命的ですね。
一条
なんなんですか?
上野
ポイントは9話。友永さんのお母様が水田さんと話しているときの内容から推測が出来ます。
上野
友永さんの家族に女性を紹介するとき、友永さんのお母様がこんなことを言っているんです

「本当に私は早くお嫁さんに来てもらって、ね。お嫁さんとも、そのショッピングとか、それこそランチとかね。そういうのもすっごくこう夢見る、夢子ちゃんみたいに私の中にはあるんですよね」

上野
もしも達也さんに奥さんがいるのであれば、真也さんのお母さんはこんな夢を見ることはなかったでしょう。
一条
お兄さんの奥様とランチすれば良いですもんね
上野
つまり達也さんはおそらく未婚。これこそが友永達也さんの最大の弱点です。
一条
ほうほう
上野
別に未婚であることが悪いことだとは思いませんが、友永家に関して言えばこれはなかなか大問題でしょう。
一条
なんで?
上野
友永家の最高権力者はどう見てもお母様です。

一家の中心人物である母親が、子供の結婚を強く望んでいるんですよ?

上野
さらに俗物的な話になりますが、このまま達也さんも真也さんも結婚しなければ病院を継ぐ人がいなくなってしまいます
上野
お父様は「絶対にこの病院を残したい」とは思っていないかもしれませんが、後継が生まれて悲しむということはないでしょう。
上野
つまり「友永家」という狭い社会で考えれば「結婚」というのは非常に強いアドバンテージになり得るのです。
一条
なるほど……
上野
医師免許を持っている兄と持っていない弟では勝負になりませんが、免許はあるけど後継がいない兄と免許はないけど後継がいる弟ならば勝負になるかも知れませんからね。
上野
だからこそ真也さんは結婚に拘っているのです。

友永さんが兄との兄弟喧嘩に勝つために、友永さんが周囲から一目置かれるために、友永さんは結婚をしなくてはならないのです。

一条
巻き込まれる女性はたまったもんじゃねえなぁ……
上野
本当にね……

 

一条
でもこんな面倒臭いこと家族全員が本当に考えているんですか?
上野
そこが悲しいところなんですよ
一条
というと?
上野
多分考えていません
上野
もちろんお母様は真也さんに結婚して欲しいと思っているでしょうし、お父様も後継が生まれて悲しむことはないでしょう。
上野
それにお兄様だって普通に弟の幸せを願っていると思いますよ。そうじゃなければ弟の結婚のために、お兄様は世間に顔を晒したりしませんよ
一条
ええ……全否定……
上野
まずお父様ですが、彼が本気で自分の病院を継がせたいと思っていたら、金の力で真也さんを医学部にいれることくらい出来たでしょう。
上野
少なくとも真也さんに医者になって欲しいなら、親の目が届かない外国に送り出したりはしません。
上野

中学生を1人で自由にしたら、勉強なんかせずに遊び呆けるに決まっているではありませんか。

日本に残して、出来る限りの教育を施すはずです。

上野
しかしお父様はそれをしませんでした。ですので「継ぎたいなら継がせるけど、他の仕事がしたいならお前たちの好きなように生きなさい」くらいに考えていたと思います。
一条
ええパパやん
上野
次にお母様ですが……
上野
お母様もそこまで病院を継いで欲しいとは思っていないと思います。

まぁ継いでくれたら嬉しいくらいには思っているかも知れませんが、達也さんと真也さんが幸せに生きることを何よりも望んでいるタイプかと思います

一条
ふむふむ
上野
そして問題の達也さんなのですが……
上野
達也さんも真也さんと争うおうなんてつもりはないと思います。
一条
なんで?
上野
だって達也さんは真也さんと争わなくても普通に病院が経営できるわけですし、母親から認められたいという気持ちもあまり強そうには見えません。
上野
つまり真也さんは達也さんのことをライバル視しているにも関わらず、達也さんは真也さんのことをライバルとすら思っていないのです。
一条
それじゃあ真也さんは誰と争ってるんですか……
上野
それが悲しいところなんですよ……
上野
おそらく真也さんは独り相撲をしているんです。

家族は誰も気にしていないのに、真也さんだけが「俺は兄に劣っている」という気持ちに取り憑かれている。

上野
特にお母様から褒められたいという気持ちが強いのでしょう。

兄と違って医師免許が取れなかった自分を認めて欲しくて、真也さんはこの結婚に賭けているのだと思います。

一条
切ねえ……
上野
しかしただ結婚するだけではいけません。

兄の達也さんはまだ結婚していないようですが、金持ち開業医であるお兄様が本気を出せば簡単に結婚くらいは出来るでしょう。

そしたら勝負はまた兄の圧倒的優位になってしまいます。

上野
ですので真也さんは兄が真似できないような結婚をする必要がありました。
上野
「結婚以外の全てに恵まれた魅力的な男」という肩書きで結婚をし、自分が有能であると世間に知らしめたかったのでしょう。

兄との勝負に勝つために世間やご近所様から「真也くんは凄いわねえ、綺麗な奥様と結婚もして」と言われる必要があったのです。

上野
この辺りが、友永さんがバチェラーに出演した理由であると私は思います。
一条
その兄弟喧嘩に巻き込まれる女性はたまったものじゃないですね……
上野
ほんそれ

余談:城田さんと浦田さんは詰んでたよね

上野
どうでもいい余談なんですけど、私は個人的に浦田さんを応援してたんですよね。
一条
そうなん? ちょっと意外
上野
大学の後輩ですから
上野
ただまぁ……さっきの兄弟の確執がある時点で浦田さんと城田さんは絶対に選ばれないことが確定してしまいました。

卒業が決まっているアイドルを応援しているような気持ちでしたよ。

一条
なんで落ちるのが確定してたの?
上野
城田さんは看護婦、浦田さんは看護学部です。

そんな人と結婚したら友永真也さんはますます家に居場所がなくなっちゃうじゃないですか

上野
どう考えても兄か父の病院で働くことになるでしょう?

真也さん目線で考えればこんな屈辱的なことはありませんよ

一条
たしかに……

ヤラセになったバチェラー

上野
それではここまでのまとめです。

バチェラー3とは……

  • バチェラーという番組は「結婚願望有り・魅力有り」な男性は存在しないという矛盾を抱えている。
  • そのため「結婚願望無し・魅力有り型」と「結婚願望有り・魅力無し型」のどちらかで妥協をしなければならない。
  • 久保さんと小柳津さんは「結婚願望無し・魅力有り型」
  • 友永さんは「結婚願望有り・魅力無し型」
  • 友永さんは兄へのコンプレックスが非常に強い。
  • そのため兄に勝つ手段として結婚を強く望んでいる。
上野
ここまでのお話はこの内容を解説したものです。
上野
特に重要なのが「友永さんは魅力的ではない」というところでしょう。
一条
ふむふむ
上野
久保さんのように優秀な方がバチェラーであれば、番組は特に指示を出す必要はありません。

番組が手出しをしなくても、久保さんが勝手に番組を面白い方向に導いてくれるのです。

上野
しかし、友永さんではそうはいきません。
上野
二連続で岩間さんにファーストローズを渡してしまう。

番組中で「俺は岩間さんが好き」と言ってしまう。

デートの途中で女性を脱落させるなど、友永さんは番組の進行を考えた行動を取ることが出来ていません。

上野
ですので番組スタッフは、少なからず友永さんに指示を出したことでしょう。
一条
つまりヤラセってことですか?
上野
ヤラセというよりはアドバイス程度のものだったとは思います。
一条
というと?
上野
まぁ実際に指示があったと思われる場面を見てみましょう。

それを見て、これがヤラセであるかどうかを皆様の基準でお考え頂ければ幸いです。

上野
エピソード1。20人の女性が1人ずつバチェラーと顔合わせをするシーンの会話を抜粋させて頂きました。

 

・女性がリムジンから降りて、友永さんのところまで歩くシーン

野原:こんばんは

友永:どうぞこちらへ

 

岩間:やっとお会い出来ました。

友永:どうぞこちらへ

 

国分:こんばんは。国分亜美と申します

友永:どうぞこちらへ

 

高田:緊張する~

友永:どうぞこちらへ

 

上野
どうですか?
一条
「どうぞこちらへ」しか言ってない……
上野
そうなんですよ。

特に国分さんや野原さんは「こんばんは」と言っているのに、友永さんは挨拶すらせずに「どうぞこちらへ」と言っています。

上野
映像で見るとそこまで違和感はありませんが、文字に起こすとかなり違和感が残る会話でしょう。
一条
なんでこんなことになっちゃったんですか……?
上野
あくまでも私の想像ですが……

 

スタッフ:それじゃあこれから女性が来るんで、カッコよく迎えて下さい。

 

友永:はい

 

スタッフ:そうそうカメラがあそこにありますので、女性はここに来てもらうようにエスコートしてくださいね。

 

友永:え、どうすれば良いんですか?

 

スタッフ:女性にここまで歩くように言ってますので大丈夫ですよ。まぁもしも困ったら、とりあえず紳士的に「どうぞこちらへ」って言ってください。そうすれば絵になりますので。

 

友永:分かりました。

上野
みたいなやり取りがあったと思うんですよね。
上野
で、それがあのような不自然すぎる会話になってしまったのだと思います
一条
あー……なんかわかるかも……
上野
友永さんが緊張していたということもありますが、エピソード1の友永さんの会話は全体的に滅茶苦茶なものが非常に多かったのは間違いありません。
上野
女性の発言に対して食い気味に「はい」と言ったり、女性の発言を繰り返すだけで自分から何かを話す場面があまりないんです。
一条
何が言いたいんですか?
上野
オブラートに包まずに言えばコミュ障にしか見えないんですよ。
上野
ですので番組スタッフは友永さんが魅力的に見えるように、このようなアドバイスはしたことと思います。

これもある意味ではヤラセですが、一般的に許されないようなヤラセではないでしょう。

一条
まぁ確かにこの程度ならヤラセっていうような話ではないですね
上野
そしてこのような指示は番組を通して何度も何度もあったと私は思います。

友永さんの意思を曲げるような酷いヤラセはないにしても、番組として成立させるために「こうした方が良い」とか「こうして貰えると助かる」程度の指示はそれなりにあったことでしょう。

上野
そしてこういった指示の積み重ねが「バチェラー3ヤラセ説」になってしまったのだと思います。
上野
ヤラセ説の全部が全部嘘だとは断言しませんが、概ねヤラセはないでしょう。

少なくとも友永さんの意思は尊重されたと思いますよ。

一条
なんで断言できるんですか?
上野
友永さんがヤラセ指示を素直に聞くような人間だったら、あんな最終回にはなりませんよ……

番組の指示を平気で無視する人間じゃなければ、あんな最終回にはならないでしょ……

一条
説得力がヤバい

人が人を振る理由

上野
それではいよいよ本編の解説に入りましょう。
一条
長かった……
上野
とは言えそんなに難しいことはありませんよ。

友永さんは最初から最後まで岩間さんのことが好き。

基本的にはそれだけです。

一条
ここまでの長い説明が嘘のような短い解説ですね……
上野
バチェラー1の久保さんのように打算や策略がないんですよ。

よく言えば自分の心に正直に、悪く言えば嫌いな人を順当に落としているので解説をする部分があまりありません。

一条
身も蓋もねえ……
上野
ただ、友永さんが「女性を落とした理由」については1つお話ししたいことがあります。

特にハイスペックな女性は彼が女性を落とした理由について学ぶところがあるでしょう。

上野
特に顕著なのがこの4人です

・李起林

・金子美加

・高田汐美

・野原はるか

上野
実はこの4人を落とした時、友永さんはほぼ同じ理由を語っています。
一条
どんな理由ですか?
上野
彼女にはもっと良い人がいると思ったです。
上野
この理由を考えたのが友永さんなのか番組スタッフなのかは分かりませんが、この言葉が本心ではないのは間違いないでしょう。
上野
最初から最後まで岩間さんが大好きな友永さんが女性を落とす理由は「他(岩間)に好きな人がいるから」しかないのです。
上野
ですので「彼女にはもっと良い人がいると思った」というのは言い訳でしょう。
一条
で、それがどうしたんですか?
上野
人が人を振る理由なんて2つしかないんですよ。
上野
あなたのことが嫌い、と
上野
あなたより好きな人がいる
上野
モテる男性は色々と意味不明な理由で女性を振りますが、それらはどれも本心ではありません。

人間が人間を振る理由なんて基本的に2つしかないのです。

上野
つまり「あなたにはもっと良い人がいる」とか「今は恋愛を考えられない」とか「恋人ではなく、自然な関係(セフレ)でいたい」とか、そういう意味不明な理由に惑わされるな、ということです。
上野
そんな意味不明な理由で人間は行動しません。

人間の行動理念はいつだってシンプルなのです。

上野
ただ理由はシンプルだとしても、その理由をどのような言葉で隠すのかということには、その人の意思が見えてくるのもまた間違いありません。
一条
どういうこと?
上野
友永さんの場合は番組スタッフのアドバイスもあったでしょうから断言は出来ませんが、日常生活で「君にはもっと魅力的な男性がいる」なんて理由を使う男は、女性を振って置きながらその女性に嫌われたくないんですよ。
上野
「あなたは魅力的だから僕には勿体ないんだ」みたいな嘘をついて、相手の女性から嫌われることを防いでいる。

女性を振るのは当然の権利ですが、こういう振り方をする男性は個人的にあまり好きではありませんね。

木村ゆかりの呪い

上野
それでは次に木村ゆかりさんの話をしましょう。
一条
木村ゆかりさん? そんな人いましたっけ?
上野
バチェラー3しか見ていない方はご存知ではないでしょうね。

彼女はバチェラー1で久保さんにバラを突き返すという方法で番組をリタイアした女性です。

一条
その人が何か関係あるんですか?
上野
友永さんがやらかした行動はいくつもありますが、その理由を理解するためには木村ゆかりの呪いについて解説しなければならないのですよ
一条
木村ゆかりの呪い……?
上野
先ほど申し上げた通り、木村ゆかりさんは「バチェラーにバラを突き返す」という方法で番組をリタイアしました。これはシーズン3まで見ても、木村ゆかりさんただ1人です。
上野
しかし、この行動はバチェラーという番組にある前例を作ってしまったのです。

そしてこの前例こそが、友永さんのやらかしの原因に大きく関係しています。

一条
どんな前例ですか?
上野
嫌なら辞めていいという前例ですよ
一条
……そんなの当たり前では?
上野
そんなわけないでしょ……
上野
事実、シーズン1で木村ゆかりさんが辞退という前例を作ったにも関わらず、その後バラを辞退した女性は1人もおりません。
上野
体裁的には「バラを拒んでもいい」ということになっていますが、現実問題として木村ゆかりさんくらい神経が太い方ではないとバラを拒むなんてことは出来ないでしょう。番組がブチ壊れてしまいますからね。
一条
まぁ言いたいことは分かりましたが、それがどうしたんですか?
上野
この認識は友永さんパワハラ疑惑に大きく関係しています。
上野
それでは最も批判の集まった「飛び込み事件」について解説しましょう。

飛び込み事件

中川さんと金子さんの2人とデートをしているときに、友永さんが池に「飛び込みをしよう」と提案した事件。

「未知への挑戦ができるかどうか」的なことを試したらしい。

結果として金子さんは飛び込まなかったが、中川さんは池に飛び込んだ。

なお中川さんは泳げない(←ここ重要)

上野
これが友永さんパワハラ疑惑になっているのですが、友永さんの視点で見ればこれはパワハラでもなんでもないんですよ
一条
なんで?
上野
厚生労働省のパワハラの定義を見てください
  • (1)同じ職場で働く者に対して
  • (2)職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に
  • (3)業務の適正な範囲を超えて
  • (4)精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為
上野
(3)と(4)の条件を満たしているのは明らかでしょう。

また彼らは同じ職場ではありませんが、同じバチェラーという番組の出演者ということを考えれば(1)も満たしているのは間違いありません。

上野
問題なのは(2)の”職場内の優位性を背景に”です。
一条
そんなもん友永さんはバチェラーで選ぶ立場なんだから、明らかに優位でしょ
上野
普通に考えれば君の言う通りです。

中川さんの立場で考えれば、バチェラーである友永さんの命令に逆えるはずもありません。

上野
ですがここで「木村ゆかりの呪い」が出てくるんですよ
上野
木村さんは久保さんにバラを突き返すことで「女性も男性を選ぶ権利がある」ということを示しました。
上野
つまりバチェラーという番組において、女性とバチェラーはどちらも「選ばれる立場」なんですよ
一条
ええ!?
上野
確かに現実的な話をすれば、バチェラーは男性が女性を選ぶ番組でしかありません。

木村さんのような精神的に図太い女性でなければ、女性が男性を選ぶなんてことは出来ないでしょう。

上野
しかし体裁的には、バチェラーにおける男女は対等なのです。

男性は女性を落とす権利がありますし、女性も男性を拒絶する権利がある。

だからこそ友永さんは「嫌なら断るはずだ」という前提であのような行動をしてしまったのです。

一条
分かったような分からないような……
上野
例えば友達と2人で川に行って

 

 

自由人
気持ちいいぜ! お前も飛び込めよ!
真面目
(絶対嫌だ……)

 

上野
みたいな状況があったら、モラハラとかパワハラだと思いますか?
一条
思わん
上野
どうして?
一条
だって断ればいいじゃないですか

 

自由人
気持ちいいぜ! お前も飛び込めよ!
真面目
嫌なこった

 

上野
そういうことですよ
上野
客観的に見て、中川さんが非常に断りにくい立場であるのは間違いありません。

しかし、友永さんは「バチェラーと女性は対等」と思っているので「女性は嫌なら断るはずだし、断るのは難しくないはずだ」と思っているのです。

上野
この「対等なはずだ」という勘違いこそが「木村ゆかりの呪い」です。

どう見ても対等ではないのですが「木村ゆかりの呪い」のせいで、体裁的には「対等」ということになってしまっているのです。

一条
いやー……言いたいことは分かりましたけど、なんか友永さんヤバすぎません?
上野
否定はしない
上野
ですがこの木村ゆかりの呪いと友永真也さんの性格が組み合わさったからこそ、バチェラー3は怪作になっている節があるのは間違いありません。
上野
友永さんが女性に求める条件を覚えてますか?
一条
覚えとらん
上野
色々と言っていますが、その中でも何度も何度も繰り返し言っていたのが
上野
「なんでも言える関係」です
一条
普通じゃね?
上野
まともな大人は「なんでも言える関係がいい」なんて思いませんよ。

口ではそう言う人も多いですが、例え夫婦であっても隠し事があるのは当然だと考えるのがまともな大人です。

上野
ところが友永さんは本気でこう思っているんですよ。

「夫婦なら1つの嘘や隠し事もあってはいけない」なんていう中学生が考えそうな理想を彼は持ち続けているのです。

一条
な、なるほど……
一条
でも友永さんはなんでそんなに嘘や隠し事が嫌いなんですか?
上野
理由は2つ推測できます。ただ1つ目の理由は友永さんの名誉のために伏せさせて頂きましょう。それに2つ目の理由だけでも十分に説明ができますから。
上野
一条君、もしも日本に「嘘をついたら死刑」みたいな法律ができたら、得をするのは誰だと思います?
一条
得する人いるんか……?
上野
嘘が付けない人ですよ
上野
嘘がつけない人はこの法律ができても今まで通りに生活ができます。

その上、自分の周りにある嘘を消し去ることが出来るんです。

つまり、メリットしかない

上野
人は自分には出来なくて、自分以外の人には出来ることを規制したがるんですよ。

漫画の表現の自由を規制したがるのは、そもそもそういう漫画を読みも書きもしない人でしょ?

一条
ということは……友永さんは……
上野
嘘が付けない人なんですよ
上野
自分が嘘を付けないからこそ、相手にも嘘をつかないことを強要するんです。
上野
お互いが本心を曝け出し意見をぶつけ合う。

そんなぶつかり合いの関係しか、友永さんは築くことが出来ないのです。

一条
不器用な人ですねぇ……
上野
ええ……
上野
先ほどの池飛び込み事件以外にも、友永さんはやたらと女性を試すようなことをするんですよ。

嘘が付けないくせに人を信じることが出来ないからこそ、そうやって人を試して本音を引き出そうとしているんだと思いますよ。

上野
別れる別れる詐欺をして、本当に相手が追いかけて来なくなったら「あの人の愛は偽物だったんだ」みたいなことを言う人がいますが、あれと構造的には同じですね。

嘘が付けない友永さん

・自分の過去を語った濱崎さんに関して

友永「真剣に向き合おうとして全部喋ってくれたのは、本当にうれしかったです」

→嘘が付けないので「のは」が付いてしまう。つまり話の内容は全然嬉しくない。当然、直後に落とされる。

 

・野原さんの家のネギを食べて

友永「これは普通に食べられる」

→「美味しい」と言えない。何故なら「食べられる」は事実だが「美味しい」は嘘になってしまうから。

 

・田尻さんの息子のハヤテ君について「(子供がいても)大丈夫か?」と聞かれたとき

友永「ハヤテ君が嫌がるかも知れません」

→「大丈夫です」と言えない。嘘になってしまうから。

上野
他にもたくさんありますので、皆様も友永さんの「嘘がつけないシーン」を探してみてください。

バチェラー3はこちら

スタッフの失態

上野
ここまで友永さんの悪口ばかり解説してしまいましたが、ここで1つ友永さんを擁護する話をさせて頂きます。
一条
なんかあるんですか?
上野
確かに友永さんは大概ヤバい方だと思うのですが、番組スタッフも友永さんに負けず劣らずヤバい人が混じっている気がするんですよ。
上野
ポイントになるのは5話の「スッピン事件」です。この事件を考えると、番組スタッフにヤバ目な人が混じっていた可能性はかなり高いと思います。

すっぴん事件

友永さんが女性の部屋に行き、野原さんをデートに誘った事件。

問題なのは女性がオフの時間であり、女性がスッピンであるのにも関わらずアポなしで突撃したこと。

当然だが女性のスッピンが晒された。

一条
この事件の何がヤバいんですか?
上野
仮に友永さんが「今から野原さん(スッピン)をデートに誘いに行きましょう」と言い出したとしましょう。

でもそうだったとしても、番組スタッフは「今はオフでスッピンだから先に「今から行く」と言っておきましょう」くらいのことは言えますよね?

一条
でも友永さんが強引に押し進めたのかも知れませんよ?
上野
そうだとしても、極力女性の顔が映らないようにカメラを向けることは出来ますよね?
一条
急だったからそこまで配慮が出来なかったのかも?
上野
だとすれば編集でカットすれば良いじゃないですか。

あのシーンを全部カットして「どうしても野原さんとデートしたかった(by友永)」にしても話は繋がりましたよ?

上野
友永さんの行動で友永さんが傷つくのであればどうでも良いですが、友永さんの行動のせいで女性のスッピンが大々的に拡散されてしまったわけです。

そして番組スタッフはどう考えてもその行動に協力的なんですよ。

上野
つまり番組スタッフの倫理観も結構ヤバい。

そしてそんなスタッフからアドバイスを貰っていたであろう友永さんがやらかすのは少しだけ同情が出来ると思います。

上野
まぁそれを踏まえても友永さんは色々とアレなのですが、番組スタッフにも問題があったのは間違いないでしょう。

岩間事件

上野
それではいよいよ最後に「岩間事件」について語りましょう。

岩間事件

岩間さんと水田さんの2人が残った11話。

いよいよ最後の1人を選ぶという段階になって、岩間さんは急に「これが恋愛感情なのか分からない」「好きになりたいと思ってた(=好きじゃない)」的なことを言い出した。

その結果、友永さんは岩間さんを選ぶことが出来ず、水田さんにバラを渡してしまう。

しかし、撮影終了後、水田さんとすぐに別れて岩間さんに猛アプローチ。

そして水田さんと友永さんの門出を祝うはずだった最終回で、そのことを全て告白。

岩間さんと友永さんが2人の道を歩み始めるという胸糞悪い展開になった事件。

上野
この事件のせいで友永さんと岩間さんの評価は地に落ちることになりました。
一条
アマゾンのレビューもほとんどこの事件に対しての悪口ですからね……
上野
でしょうね

バチェラー3のレビューはこちら

上野
視聴者目線で考えれば、こんなに胸糞悪い展開はありません。

最終的に選ばれたのに1ヶ月で振られた水田さんはどうなるんだ。

バラを渡していない人と付き合ったら番組がめちゃくちゃだ!

そんなふうに思うのも当然のことでしょう。

一条
うんうん
上野
ただ、友永さんが何故あのような行動を取ってしまったのかという心理は理解して頂きたいのです。

もちろんその心理を理解して、その上でなお友永さんを非難するのであれば仕方がありませんが、ほんの少しでも友永さんに同情的になって頂ければ、この記事を書いた意味があるというものでしょう。

一条
先輩は友永さん肯定派なんですか!?
上野
いえ、割とクソ野郎だと思いますよ。

ただ例えクソ野郎だったとしても、クソ野郎なりに理由はあるということを理解するのは重要でしょう。

上野
まず友永さんは歴代バチェラーと異なり明確に結婚願望のある方でした。

その理由は「兄に勝ちたい」「家族や世間から肯定されたい」という少々歪んだものだったかも知れませんが、本気で結婚を考えていた唯一のバチェラーだったと言えるでしょう。

一条
暗に久保さんと小柳津さんをディスるなや。
上野
ちなみにこれは完全に私の想像ですが、ご両親様からも「病院は達也が継ぐから、お前は好きなことをして良いんだよ」とか言われていたと思うんですよね。
上野
何でもして良いと甘やかされているようで、この言葉は「お前には期待しない」って言われているようなものですからね。

友永さんが家族に肯定されたいと思うのも分かる気がします。

まぁ私の想像ですけど。

一条
分からんでもない
上野
しかしその反面で友永さんはバチェラーとしては、少々能力に欠ける人物でした。

バチェラー3にやたらとアフレコが多いのも、友永さんが上手に会話が出来ず、使えないシーンが多かったことが原因でしょう。

上野
つまり友永さんは不相応な大役をやらされてしまったのです。

もちろん最終的にその選択をしたのは本人ですが、彼に久保さんや小柳津さんのようなパフォーマンスを期待するのは最初から無理があると言えるでしょう。

上野
この辺は番組のプロデューサーに唆されてしまったと思うんですよね。

「大丈夫です!真也さんくらい魅力的ならマジで上手くいきますって!」みたいな甘言に乗せられて、気がついたら出演契約書にサインをしてしまったのではないでしょうか。

まぁこれも私の想像ですけど。

一条
想像力豊すぎでは?
上野
そんな友永さんが水田さんにバラを渡してしまったのは、まぁ自然なことだったでしょう。

結婚目的でバチェラーに出演している友永さんは「あなたのことが好きかどうか分からない」なんて言っている岩間さんにバラを渡せるはずもありません。

上野
「玉砕覚悟で岩間さんにバラを渡せ」と言っている方もいらっしゃいますが、そんなことできるわけないじゃないですか。

そんなもん池に飛び込んだ中川さんに対して「嫌なら断って、友永さんのバラを受け取らなければ良いじゃん」と言っているのとほぼ同じですよ。

上野
確かにルール的には出来る行為です。

ただ番組の雰囲気やスタッフの表情を見れば、そんなことが出来るはずもありません。

一条
そんなにきつい行為なんですか?
上野
「木村ゆかりの呪い」ですね。

最終局面で岩間さんにバラを渡して断られたら、友永さんは末代までの恥になります。

そんな怖いことを出来る人間なんて久保裕丈さんくらいしかいませんよ。

一条
(久保裕丈さんに対する圧倒的な信頼は何なんだ……)
上野
ですので友永さんが水田さんにバラを渡したのは仕方がなかったと私は思います。

確かに胸糞悪い行為ではありますが、それ以外の方法があったかと聞かれて私は代替案が出せません。

上野
あの時点で友永さんは詰んでいたんです。

岩間さんに渡そうが、水田さんに渡そうが、友永さんが破綻することは確定していました。

一条
勇気を出して岩間さんに渡せば良いんじゃね?
上野
それは私たちが第三者だから言える話です。

あの状況で岩間さんに渡せるのは久保さんくらいなものですよ。結婚に真剣な友永さんなら尚更です。

一条
(久保さん巻き込まれすぎ……)
上野
逆に水田さんに渡しても、友永さんの岩間さんへの思いが消えません。だからどちらに渡そうが友永さんは詰んでました。
上野
それなら友永さんはどうすれば良かったのか……
一条
そうすれば良かったんですか?
上野
番組に出演しなければ良かったんですよ……

バチェラーに出演して、岩間さんを好きになってしまった時点で友永さんは詰んでしまったのです。

一条
そんな根本的なところから否定するの!?
上野
本気で結婚をしたい人は、恋愛ショーであるバチェラーに参加しちゃダメなんですよ……
上野
視聴者が見たいのは「リアル」ではなく「リアリティ」です。
上野
ですが友永さんは「リアル」を見せてしまったんです。

そのリアルが視聴者の見たいものと一致しなかったことこそが、岩間事件の本質でしょう。

一条
はぁ……
上野
まぁ簡単に言えば、異世界転生モノで「それは現実的にあり得ない」とか「異邦人がいきなり王に会えるわけねえだろ」みたいなツッコミをするようなものですよ
上野
どれだけ非現実的であっても、読者は「俺TUEEEEEEE!」が見たいんですよ。
一条
漫画連載中に「リアル」を追求しまくってた原作者が言うと説得力が欠けらもないですね
上野
本当に使えるテクニックを厳選したと言ってください

リアルな恋愛テクが盛り沢山!

ラブホの上野さん好評発売中!

上野
私が書きました
一条
スーパーの野菜売り場みたいなテンションで漫画の宣伝をするな……

ラブホの上野さん

気がつくと不幸にならないために

上野
それでは最後に「気がつくと不幸なの」というキャッチコピーでおなじみの岩間恵さんの心理を解説して、バチェラー3の解説を終わらせて頂きましょう。
一条
そのキャッチコピー馴染んでるん?
上野
まず岩間さんが売名目的で番組に出演した可能性は極めて低いでしょう。

もしも売名目的で出演していたら、あんなに視聴者から嫌われるような行動をとるはずがありません。

上野
「番組終了後に友永さんからアプローチをされましたが、それは筋が通っていないと思って断りました」という立場で最終回に出演していたら、一転して「岩間さん見直した」「岩間さんカッケー」的な評価になっていたことでしょう。

ですので売名目的なら断った方がはるかに得だったのです。

一条
確かに
上野
そういう意味では岩間さんもまた、本気で恋愛をしに来ている参加者でした。

少なからず売名を考えている女性が多い中、岩間さんは売名を目的にしていなかったのです。恋愛ガチ勢なんですよ

一条
ま・じ・で?
上野
私も真剣に考えたんですけど、「友永さんが好き(お金を含む)」以外の理由で、岩間さんが撮影終了後に友永さんのアプローチを受ける理由が思いつかないんですよね……
一条
人の男を奪うことにカタルシスを感じるタイプだったという可能性は?
上野
それも考えはしたんですけど……いくらなんでも割りに合わなすぎると思いませんか?

あとそのパターンであってもこの後の趣旨はあまり変わらないので許してください。

上野
また「人を不幸にするのが好き」という可能性もありますが、それだったら友永さんを振って、友永さんを晒し者にした方が楽しいと思うんですよね。

それなら自分の名誉も守られてお得です。

一条
確かに……
上野
ともかく岩間さんが売名目的で番組に出ていないのは間違いないと思いますよ。

金持ちのおじさん(スタッフなど)とコネを作るという理由も考えましたが、それなら番組をぶち壊すようなことをするとは思えません。

一条
確かに岩間さんは番組の後にYouTubeを始めたりしてないですもんね
上野
とは言え、岩間さんと友永さんの行動が番組を台無しにしたのは間違いありません。

特に水田さんを深く傷つけたことは、どう弁明しても言い逃れは出来ないでしょう。

上野
それでは一体なぜ岩間さんはあのような行動をとってしまったのでしょうか?
一条
自分勝手だから
上野
7割正解
上野
原因はともかく、自分のことばかり考えているからあのような行動をとったのは間違いありません。
上野
ですが岩間さんが自分勝手だったとして、どうしてあのような行動を取るに至ったのかを理解することは必要でしょう。
一条
ほうほう……先輩は岩間さんもフォローするんですか?
上野
色々と思うことはありますが、岩間さんの心理を理解することは皆様の恋愛の役に立つと思ったからですよ。
上野
実際、岩間さんのような行動を取る方はたくさんいらっしゃいますからね。

彼女と同じように「気がついたら不幸」にならないためにも、彼女がやらかしがちな問題を理解することは重要です。

上野
それでは岩間さんから見た友永さんの行動を解説させて頂きましょう。

第1話:友永さんから声を掛けられた上にファーストローズを渡される

第2話:友永さんからツーショットデートに誘われた上に、またしてもファーストローズをもらう

第3話:初心者なのにゴルフに誘われる。ファーストローズは無し。とは言えローズセレモニーでは1番に呼ばれる。

第4話:グループデートでゴーカートに誘われる。ファーストローズは無し。さらにローズセレモニーでは3番に降格。

第5話:グループデートでイルカを見にいく。ファーストローズは無し。ローズセレモニーでは最後の1人まで降格。

第6話:グループデートで乗馬デートに誘われる。ただしファーストローズは無し。ローズセレモニーは3番。

第7話:グループデートで結婚写真を撮る。ファーストローズをもらう。中川さんのリタイアでローズセレモニーは無し。

上野
これを見てどう思いますか?
一条
真ん中がスカスカ?
上野
正解です。
上野
特に酷かったのが3話から5話のあたりですね。このあたりで友永さんは水田さんや野原さんあたりに気をかけていて、岩間さんの立場が相対的に下がっていました。
一条
相対的に?
上野
客観的に見て、友永さんは岩間さん大好き大好きなのですが、1話と2話で特別扱いしすぎたのが問題でしたね。

連続でファーストローズをもらっていたのに、急に自分以外の女性にファーストローズを渡すようになったので相対的に地位が下がったように見えてしまったことでしょう。

一条
でも、先輩の言う通り友永さんは完全に岩間さんに夢中だったと思うんですけど……
上野
バチェラーという番組として見ればね
一条
ん?
上野
番組として見れば、友永さんの行動は特に問題ありません。

最初から最後まで岩間さんばかり誘って他の女性を放っておいたら、流石にスタッフから注意されることでしょう。

上野
問題なのは岩間さんと友永さんが恋愛ガチ勢ということです。
上野
売名とか知名度獲得で出演している大人の演者とは違うんですよ。

彼らは純粋に恋愛と結婚のために番組に出演している恋愛ガチ勢なのです。

一条
つ、つまり!?
上野
番組的に他の女性とデートするのは仕方ないよね」的な大人の理屈が通用しないんですよ
上野
ちなみに先ほど「人のものを取ることにカタルシスを感じる」の話をしましたが、そういう人はそういう人で「大人の理屈」が通用しないので、同じ構造になります。
上野
それでは、そのことを踏まえて先ほどのデートを見てみましょう

1話:私に猛アピール!

しかもプレゼントもくれた!

 

2話:また私に猛アピールしてくれてる!

しかもプレゼントくれた!

 

3話:なんか他の女と抱き合わせでデートになった。

プレゼントもくれない……

 

4話:他の女と2人きりでデートしてる……

プレゼントもあげてた……

 

5話:また他の女とデートしてる……

 

6話:また他の女とデートしてる……

 

7話:また他の女とデートしてる……

プレゼントはくれたけど他の女にもあげてた

上野
岩間さんが大人の事情を理解していないと、バチェラー3はこのように見えていたことでしょう。
一条
確かに全然違って見える……
上野
番組としてみると、友永さんは終始岩間さんのことが大好きですが、番組ではなく普通の恋愛として考えると岩間さんが不安なるのも分かりますよね?
一条
3話から6話あたりが典型的な「釣った魚に餌をやらない男」の行動ですね……
上野
その通りです。
上野
ですので岩間さんが恋愛ガチ勢であれば、最後のローズセレモニーの直前で「本当に私のことが好きなのかな?」と不安になってもそこまで不思議はありません。
上野
第三者の立場で、番組ということを理解していればそんな不安は生まれませんが、大人の事情が理解できない当事者目線であれば、不安になるのも当然な状況なのです。
一条
なるほど……
上野
問題なのはこの後です。
上野
友永さんが自分のことを好きかどうか不安になった岩間さんは、友永さんが自分のことを好いているのか確かめようとしました。

それ自体は問題ないのですが、岩間さんは「確かめ方」に大きな問題があったのです。

一条
確かめ方に問題?
上野
例えば君に彼女が出来たとして、彼女の愛情を確かめようとしたら、どうやって愛情を確かめますか?
一条
うーん……「僕のこと好き?」って聞くかなぁ
上野
それなら君は岩間さんのような不幸な人間にならなくて済みますよ
一条
あ、そうなんですか……なんか分からないけど有難うございます。
上野
君のように「私のこと好き?」と聞いて確かめているのであれば、問題はありません。

まぁ繰り返すとウザいですけど、よほどのことがない限り大した問題はないでしょう。

一条
じゃあ岩間さんはどうやって確かめたんですか?
上野
試したんですよ
上野
人の愛を試す。これはメンヘラと呼ばれる方がよくやってしまう確かめ方なのですが、100%破綻する最悪の方法です。
一条
そんなにやばいんですか……?
上野
ヤバいですよ。

何せ新約聖書にも「試してはならない」って書かれているくらいですからね……

私が言ったわけではなく、キリストが言ったのですから間違いありません。

一条
神の言葉を借りるな……
一条
でも「試す」って普通に使われている方法ですよね、一体何がそんなにヤバいんですか?
上野
際限が無くなるんですよ。
上野
岩間さんに関して言えば「私はあなたが好きかどうか分からない」という言葉で友永さんを試しました。

要するに「私が好きではないと言っても、それでも彼は私にバラを渡してくれるか」と試したのです。

一条
ふむふむ
上野
それでは仮に友永さんが、それでもバラを渡したとしましょう。

するとどうなると思いますか?

一条
安心する?
上野
しないんだなこれが
上野
人を試す人間は、仮に相手が試練をクリアしても安心などしません。そして次にこう考えるのです。
上野
「好きか分からない」ならバラを渡してくれたけど、「嫌い」って言ったら渡してくれただろうか……?
上野
すると次はどうなるか分かりますね。

「嫌い」と言って、それでも相手がバラを渡してくれるか試すのです。

あとはその繰り返しです。

上野
試練はどんどん過激になっていきます。

殴っても渡してくれるか。

お金を盗んでも渡してくれるか。

浮気をしても渡してくれるか。

どれほど試練をクリアしても、さらに厳しい試練が待っているだけ。

試す側も試される側も平穏が訪れることがありません。

上野
そして試練がクリアできなくなった時、試す人間はこう言うんですよ
上野
この程度の試練もクリアできないなんて、あの人の愛は本物じゃなかったんだ。騙されなくて良かった
上野
ってね。
上野
試す人間は愛が壊れるまで試し続けるんですよ。

そして壊れた時に「偽物に騙されなくて良かった」とか言う歪んだ安心感を抱くのです。

上野
「気がつくと不幸になってる」とか言ってますが、そりゃそうですよ。

だって岩間さんは不幸にならないと安心できない人なのですから。

一条
なるほど……
一条
……
一条
あれ?
上野
ん?
一条
そう言えば先輩。友永さんのことも「試す人間」とか言ってませんでした?
上野
そこに気がつくとは……
上野
そうなんですよ。

実は岩間さんだけでなく、友永さんもまた「試す人間」なのです。

番組の最中に友永さんは「誰が〇〇をするか見てた」とか「普通嫌だと思うけど、それを誰がするか見てた」みたいな話を頻繁にしていましたが、これがまさにそう。

友永さんもまた「人を試す」ことで愛情を確かめようとする人間なのです。

上野
だからこそ2人とも恋愛が上手くいかないんですよ。

人を試す人間は必ず関係を壊してしまう。

壊さないと安心できない人は、どんな関係も必ず壊してしまうのです。

上野
バチェラー3はそれを学ぶ教材としては非常に優れたものでしょう。

特にメンヘラと呼ばれることが多い方はこの失敗をやりがちなので、くれぐれもご注意くださいませ。

一条
最後に1つ質問しても良いですか?
一条
この記事を書いている時点では、岩間さんと友永さんはまだ交際が継続しているみたいなんですけど、2人の恋愛は上手くいくと思いますか?
上野
例えどんな方であっても、幸せな恋愛をすることを私は祈っておりますよ。

それ以上、口にするのは無粋というものではありませんか?

バチェラー3はこちらから

バチェラー3の最大の闇

一条
それにしても友永真也さんと岩間さんの闇は深かったですね……こんな背景を知ると気軽に「この2人が嫌い!」なんて言えないですよ
上野
それは何よりです。

私としても岩間さんや友永さんが過剰に叩かれている状況を多少なりとも改善したくてこの記事を書いたので。

上野
ですが……バチェラー3にはまだ闇が残されているんですよ
一条
まだあんの……?
上野
しかもこの闇こそがバチェラー3において最大の闇なのは間違いありません。

この闇に気がついたことこそが、私がこの記事を書いた最大の理由と言っても過言ではないでしょう。

一条
ど、どんな闇なんですか……?
上野
ポイントになるのは第4話。

先ほど紹介した「飛び込み事件」があった回です。

上野
あの飛び込みを誰が企画したのかは分かりません。

しかし、飛び込みの直前にとんでもないシーンが挿入されているんですよ。

一条
ど、どんなシーンですか!?
上野
中川さんが「私はカナヅチだ」と言っているシーンです。
上野
実際のところ中川さんは浮かぶくらいは出来ていましたが、友永さんはカナヅチと言っている女性を怪しい池に飛び込ませているんです。
一条
え、マジで引くわ……
上野
ですよね?
上野
もちろんカナヅチだろうが北島康介選手だろうが、嫌がる相手を池に飛び込ませるのは褒められた行為ではありません。
上野
しかし、カナヅチな中川さんを飛び込ませるのは、泳げる人を飛び込ませるのとは次元の違う問題だと思いませんか?
一条
思う。

てかヤバ過ぎ。

さっきまでの同情を返して欲しい。

上野
君の気持ちは分かりますが、その前に少し考えてください。
上野
どうしてバチェラーのスタッフたちは中川さんが「カナヅチ」と言ったシーンを編集でカットしなかったんですか?
一条
え?
上野
さっきの君が言った通り、カナヅチ発言があると友永さんの凶悪性が助長されるのは間違いありません。
上野
いくらなんでもスタッフさんたちがそれすら分からないということはないでしょう
上野
つまりバチェラーのスタッフ陣は「友永さんの人間性が疑われるシーン」をあえて残しているんですよ。
一条
た、たしかに……
上野
もしも友永さんのことを「魅力的なバチェラー」として演出したいのであれば、こんなシーンはカットしてしまえば良いのです。

飛び込みシーンは仕方なく残すとしても、中川さんが「私はカナヅチ」と言ったシーンは絶対にカットすべきでした。

上野
それなのにバチェラースタッフはカットしないどころか「飛び込むシーンの直前」にそのシーンをぶち込んでいるんですよ。

こんなものバチェラースタッフが「友永真也は残虐なモラハラ男」に見えるように演出したいとしか思えません。

上野
そしてバチェラースタッフがそのように考えていると仮定すると、ストーリー全体の奇妙なシーンの筋が通ってくるんです。
上野
スッピン事件。

全カットしても問題ないシーンでした。

上野
両親に逆切れ事件。

アフレコでいくらでも回避できたでしょう。

それにわざわざアフレコで友永さんのヤバいセリフを追加しています。

上野
岩間さんとのフランス料理での会話。

何もあんなにもダサいシーンばかり選ぶ必要はなかったでしょう。

上野
カットすれば問題ないような友永さんの醜態を番組はきちんと残しているんです。

つまり私たちが「友永さんはクズ」と感じているのは、スタッフがそのように演出をしているからとも言えるでしょう。

上野
もちろん友永さんに問題がないとは言いませんよ?

しかし番組の演出によって、必要以上に友永さんがクズに見えるように演出されている気がしてなりません。

上野
ですので、皆様感じている友永さんへの憎しみは、番組の編集によって作り出されたものである可能性があることをご理解いただければ幸いです。

ヤバい人なのは否定しませんが、こんなに罵倒されるほどヤバい人だとは思いませんよ。

一条
でもそんなことをして番組に何のメリットがあるんですか
上野
……憶測ですよ?
上野
バチェラー1・2・3の中で、最も失敗した作品はどれだと思いますか?
一条
そりゃバチェラー3でしょ。

友永さんにこんなに批判が集まっているんですよ?

上野
違います。

商業的に考えれば、バチェラーシリーズで最大の失敗はバチェラー2なのです。

一条
え、なんで?
上野
バチェラーのレビュー数を見てください。

バチェラー1 774件

バチェラー2 468件

バチェラー3 2365件

上野
バチェラー1は初回ということでブーストがあったかもしれませんが、それにしてもバチェラー2が圧倒的に話題になっていないんですよ。

番組として考えればバチェラー2は完全に失敗作と言わざるを得ません。

上野
一方でバチェラー3は話題という意味では大成功した作品です。

友永さんのクズすぎる行動のおかげで多くの方がバチェラーに関心を持ちました。

一条
でも、それって炎上じゃないですか!

話題になっても炎上したら意味ないですよ!!

上野
そうですね。

たしかに炎上はアクセスこそ稼げますが長い目で見れば損な行動です。

上野
で、一体いつバチェラー3が炎上したんですか?
一条
現在進行形でめっちゃ炎上してるやん。
上野
炎上しているのはバチェラー3ではなく「友永真也さん」と「岩間恵さん」ですよ。

混同しやすいので注意が必要ですが、バチェラーという番組自体は炎上していません。

一条
あ……
上野
視聴者のヘイトはこの2人に向いているんですよ!
上野
もちろんバチェラーという番組にも多少の火の粉は飛んできていますが微々たるものです。

シーズン3にして2000件オーバーのコメントを稼げる話題性と比較すれば大した痛手ではありません。

一条
つ、つまり何が言いたいんですか……?
上野
繰り返しになりますが、あくまでも憶測ですよ?

 

上野
バチェラー3は当初、順当にバチェラーをするつもりだった。

しかし撮影が進むに連れて、スタッフの中である不安が生まれ始めます。

上野
「友永さんを魅力的なバチェラーに見せるのは無理じゃね?」
上野
二回連続でバラを岩間さんに渡してしまったり、番組中に「俺は岩間さんが好きだ!」なんてことを言うような男です。

スタッフさんの間でそのような不安が生まれてしまうのも仕方がないことでしょう。

上野
その時、スタッフの誰かがあるアイディアを思いつきました。
上野
「これ、友永さんを最低な男に見せた方が話題になるんじゃないっすか?」
上野
そのアイディアをスタッフ陣が採用したとすれば、そこから先の撮影・編集方針は大きく変わったことでしょう。
上野
友永真也をいかに魅力的に演出するか、ではなく
上野
友永真也をいかにクズな男に見せるか、という方向にシフトするのです。
一条
ま、マジか……
上野
とは言え過剰にやり過ぎれば番組自体が炎上してしまいます。

ですので演出の加減をして「クズに見せているように見えないように、クズな男に見えるような演出」をすることでしょう。

一条
や、闇が深すぎる……
上野
まぁあくまでも私の憶測ですけどね。

しかし、もしもバチェラーの運営が本気で友永さんを魅力的な男性に演出しようと思っていたのであれば、あまりにも編集が下手すぎるんですよ。

上野
天下のアマゾンが、そんなに演出下手だと思いますか?
上野
もちろんこれらは私の憶測ですよ?

でも現実的に友永さんがやらかしまくったことにより、バチェラー3という番組は話題性で大成功していますからね。

上野
ただ、これだけは言えます
上野
番組目線で見た時、友永真也は最悪のバチェラーだったからこそ、最高のバチェラーだったんですよ。
上野
シーズン2の失敗を取り戻すどころか、シーズン1すらも超える話題を獲得した番組の英雄。

あの天才久保裕丈ですら為し得なかったことを友永真也さんはやり遂げ……

上野
させられたのです

上野
まぁ、こういう時はこの言葉で締めるのがいいですね。
一条
ん?
上野
信じるか信じないかは……皆様次第です。

バチェラー3はこちらから

 

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