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「人を殺してたい」と思ったときに読んで欲しい話

悪意と上手くやる

ご質問者様は今非常にお辛いことと思います。その女性に彼氏がいたこと、そして妊娠していることがすでに十分に辛いことでしょう。その上、自分の中の悪意と戦っているのです。辛くないはずがありません。

しかし、おそらくは今回のご質問者様に対して「風俗嬢に惚れるなんて馬鹿じゃないの!?」「好きな女性の幸せを祈れないなんて最低」とお考えになる女性は多いかと思います。

確かに今回のご質問者様がしていること、考えていることは褒められたことではありません。ですが私の感覚で言えば、褒められたことでこそないとは言え、そこまで怒るような話でもないと考えています。ご質問者様がそれを行動に移さなければ、それはむしろ「耐えた」という成長ですらあるでしょう。

女性から理解されないことを承知で言えば、男という生物にとって貢いだ女性が他の男と付き合うというのは最大の苦痛の1つなのです。

女性はこれを性別を逆転させて「貢いだ男が他の女と付き合っているという状況」と比較して考えるので「何で幸せが祈れないの!?」と感じるかも知れませんが、自分がそう感じるからといって相手もそう感じるはずだ、というの狂気の考え方に他なりません。

男と女で物事に関しての感じ方は違う。それどころか個人個人で感じ方は全く違う。

好きな人が他の人と付き合えば、もちろんたいていの人は落ち込みますが、その悲しみの度合は全く違うのです。これは個人的な意見になりますが、男性は「付き合えそうな女性が、違う男性のとこに行く」ということを最大の苦痛とし、女性は「付き合っている男性が、違う女性のところに行く」ということを最大の苦痛に感じるように思います。

さて、話が脱線しましたが、私が今回のご質問者様にお伝えしたいのは、自分の悪意を特殊なものだと思わずに、上手く付き合うことを考えるべきということ。

ご質問者様は今、自分の中にある膨大な悪意に対して「自分の中にこんな悪意があったなんて信じられない。きっと嘘だ。自分の中にこんな悪意なんてあるはずがない!」と考え、悪意を消し去ろうとしていることでしょう。

それは危険です。大前提として私達人間の中には膨大な悪意が存在する。それは良いか悪いかの問題ではなく事実だから仕方がないのです。

重要なのは、自分の中に悪意があるということを忘れないこと。

自分の中には「悪意」という「故障の原因」があることを理解して、常に自分が悪意に染まる可能性があることを忘れないこと。

「自分の中には悪意なんて無い。そんなことを考える人間は許されない。自分はそんな悪いことを考えない立派な人間だ。」とか言っている人間がいつだって世界破滅に導く。

根本的に人間は、悪意に満ち、楽に流され、欲に溺れる不完全な存在である。

自分にそういう悪意はない、と言っている人間は、私からすると「この機械は絶対に壊れません」と言っている営業マンにしか見えないのです。そんな機械を私は決して買わない。

ものが壊れるのは当然のこと。それをどう修理できるかということが重要なのです。



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