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蛙化現象は誇り高き武人の病

蛙化現象ってなに?

蛙化現象(かえるかげんしょう)とは、簡単に説明すると「好きな人が自分に振り向いた瞬間、相手のことが気持ち悪くなる」という現象で御座います。

どちらかと言えば女性に多い現象であり、経験したことがある方も少なくないでしょう。今回はそんな「蛙化現象」の原因と対策について解説させて頂きます。

注意

本記事は蛙化現象に悩む女性のための記事で御座います。蛙化現象に悩んだことのない方はご理解の上、お読みくださいませ。

蛙化女子は武闘家女子

蛙化現象と聞くと「自己肯定感の低い女性」とか「恋愛経験のない女性」のような、どちらかといえばネガティブなイメージがあるでしょう。

しかしそれは誤解で御座います。蛙化女子はそんなネガティブイメージな女性ではなく、百戦錬磨の超絶武闘派。まさにドラゴンボールのような女性と言えるでしょう。

それでは蛙化現象が発生する理由と、蛙化女子がなぜ武闘派なのかを解説させて頂きます。

まず大前提として、人間は基本的に自分より格上の人間を好きになるということをご理解くださいませ。それもそのはず。人間も生物である以上、より良い遺伝子を欲するのは本能的に当然のことで御座います。

それではこの「格」というのは一体何で決まるのでしょうか。

年収・顔・性格・社会的地位。格を決める要因は様々御座いますが、結局のところ「主観」でしかありません。本人が「こいつは俺よりも格上だ」と思えば格上で御座いますし、逆に「こいつは俺よりも格下だ」と思えば格下で御座います。

さて、この前提を踏まえて蛙化現象を考察してみましょう。そのために花子さんと太郎君という架空の男女に登場して頂きます。

まず花子さんは太郎君に片想いをしております。人間は格上の人間を好きになるもので御座いますので、この時点で太郎君は花子さんの格上の人間であると言えるでしょう。

その後、花子さんのアプローチもあり、太郎君が花子さんに告白してくれました。

しかしここで武闘派女子である花子さんにはある心境の変化が訪れます。

人は格上の人間を好きになる。

つまり太郎君が花子さんに告白した時点で、太郎君は対等、もしくは格下の男性になってしまうのです。

私のような向上心に欠ける愚かなる凡人であれば、その後も太郎君をボコボコにして「俺って強ええ」状態を楽しむかもしれません。格ゲー界隈でも初心者をボコボコにして楽しそうにしている凡夫がたくさん存在しますが、彼らはまさにそんな人間と言えるでしょう。

しかし向上心に満ち溢れ、常に高みを目指す武闘派女子はそんなぬるま湯で満足は致しません。

その姿はまさに武の極み。

倒した敵に興味なし。

だからこそ武闘派女子は自分のことを好きになってしまった男性が気持ち悪くなってしまうのです。すでに倒した格下に武闘派女子は興味がない。そして興味がない男性に言い寄られるほど気持ちの悪いことなどないのです。

武闘派女子はいつだって、挑戦者として戦っているので御座いますっ!!

武闘派女子はなぜセフレになるのか

蛙化現象に悩む女性を、蛙化女子などという間抜けな言葉で呼ぶのは憚られます。

井の中の蛙のまさに真逆。井戸で最強になったなら、迷わず大海に飛び込むその姿はまさに武闘家の鑑と言えるでしょう。

それでは常に最強を目指す武闘家女子にとって、最大の不幸とは一体なんでしょうか。

それは己が頂に立ってしまうこと。

武の極みを求める者は、常に挑戦者でなければなりません。自分よりも格上の敵と戦い、ボロボロになりながらも自分の力が洗練されていくその過程にこそ武闘家の幸福があるのです。

 

つまり武闘家女子は「格上男性に片想いをし続けること」こそが幸せであり、平穏な恋愛など本能的に望んではおりません。

ですのでもしも武闘家女子に幸福な恋愛が訪れるとすれば、それは自分よりも格上の男性が自分のことなど好きではないのに、稽古がてら付き合ってくれているという状態だけでしょう。

残念ながらこの状態は多くの場合においてセフレという関係でしか成立し得ません。ですので蛙化現象に悩む女性は、得てしてセフレになってしまい悩んでいるのでしょう。

しかしそれはセフレという環境に悩んでいるのでは御座いません。蛙化女子はいつだって高みを目指す武闘家女子。ですのでセフレであることに悩んでいるのではなく、目の前の強敵を倒せないことに悩んでいるので御座います。

そしてセフレ強敵倒した惚れさせた瞬間、武闘家女子は己の力がより磨かれたことに喜びを覚えるのです。しかし、その喜びも束の間。目の前に転がるかつてセフレ強敵だった者の亡骸を一瞥し、彼女たちはまた高みを目指し始めるのです。

武闘派女子の幸せ

アールネ・ユーティライネン

第二次世界大戦の最中、フィンランドは奇跡を起こしました。

わずか32人の軍隊で、4000人のソ連兵を撃退。コッラ川の奇跡と呼ばれたその戦いには2人の英雄がおりました。

1人は言わずと知れた白い死神。人類史上最高記録である542名の狙撃に成功したスナイパー、シモ・ヘイヘ。

そしてもう1人は32人の指揮官にして、モロッコの恐怖と恐れられた戦闘狂、アールネ・ユーティライネンで御座います。

単騎で敵軍に突撃すれば5台の戦車を破壊して、物資が必要になれば敵の物資を略奪してくるこの男は指揮官のくせに誰よりも前線に立ち、32名のフィランド兵に勇気を与え続けました。

そんな彼はまさに戦うために生まれてきた人間であると言えるでしょう。

しかしだからこそ、戦争が終結し平和になった世界には彼の居場所は御座いませんでした。戦いの中でしか生きられない彼は、平和な世界に馴染めず、酒に溺れ、結婚生活は破綻したので御座います。

 

「大好きな彼氏とラブラブデート」

「イケメン彼氏に愛されたい」

「尽くされ貢がれ優しくされたい」

もしかすると、皆様は自分がこんな幸せを望んでいると”勘違い”されているのではないでしょうか。

確かにいわゆる普通の女性はそういった平和な幸せを望むものかもしれません。

しかし戦いの中でしか生きることが出来なかったユーティライネンがそうであったように、武闘家女子はこんなぬるま湯のような平穏の中で幸せになることは出来ないので御座います。

常在戦場。強敵と対峙して命を削り合うことでしか幸せを感じることが出来ない戦闘狂。それが蛙化女子あらため武闘家女子の本質で御座います。

 

自分程度のことを好きになるような、程度の低い男の本命彼女になるか格下の敵と児戯にふけるか

それとも自分のことなど歯牙にも掛けない格上男子とセフレ覚悟で戦うか格上の敵と命を削って戦うか

 

この問いの答えが後者なら、おそらく貴方様は誇り高き武闘家女子でしょう。

気にすることは御座いません。誰が何と言おうとも、貴方様は誇り高き武闘家なのですから。

そしてどうかご安心くださいませ。

どんな武人も永遠に高みを目指すことは出来ません。

ある者は己の限界を悟り

ある者は向上心を失い

ある者は慢心し

そしてある者は高みを目指す以上に大切な守るべき者を持つことで、その歩みを止めることになるのですから。

 



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