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「ただの真面目で優しいだけの人間」を卒業するための5つの考え方と6つの方法

1)人間はストーリーに感情を動かされる。

VHSをご存知でしょうか?

20代後半以上の方であればどなたもご存知かと思いますが、最近の方はあまり聞き馴染みがない言葉かもしれません。

VHSというのはDVD以前に普及していた録画テープであり、1990年代後半まではテレビをVHSで録画しておりました。

さて、このVHSは基本的に120分の録画が可能で御座います。

何百時間と録画が出来る現代からすれば120分というのはとても短い時間に感じることでしょう。

おそらくVHSを知らない世代の方は「へぇー」以外の感情が生まれなかったことと思います。

これが「感情が動かない」ということで御座います。

VHSの録画時間が120分だろうが120時間だろうが、人間は感動いたしません。

何故ならそれは性能でしかないからで御座います。

人間は性能には感動いたしません。

その性能に感動するためには、その性能に秘められたストーリーを知らなくてはならないのです。

窓際族・執念の逆転劇

VHSは1976年に日本ビクターという会社が開発いたしました。

当時の日本ビクターは日本の家電メーカーの中でも弱小メーカー。

松下(現パナソニック)、日立、東芝、ソニーといった大手家電メーカーと比較してあらゆる面で劣っていたと言わざるを得ません。

そんな弱小メーカーの中でもさらに弱小。

社内では窓際族と言われていた部門がVHSを開発したのです。

その道は苦難の連続で御座いました。

他社との競争の前に、まず社内で生き残ることすら危機的状況であったビデオ部門。

赤字続きで社内から冷たい目で見られている中で執念とも言える努力で開発を続けていたのです。

しかし、そんな状況にさらに追い討ちをかけるような事態が発生してしまいます。

ビクターがVHSを開発する前にソニーがベータという録画システムを開発してしまいました。

ベータは当時としては画期的な録画方法であり、松下電器の創業者である松下幸之助をもってして「100点満点の商品」と言われていたのです。

多くの家電メーカーはビデオの開発を止め、ベータに対応した商品の開発に方向転換をしました。

しかし、そんな中でも日本ビクターは開発を止めません。

ベータに対応した家電を作り始めたら、開発元であるソニーはもちろん、松下やシャープのような大手に絶対に勝つことは出来ない。

だからこそビクターにはベータより良いビデオを開発するという道しか残されていなかったのです。

 

さて、100点満点と言われたベータには1つだけ明確な欠点が御座いました。

それは録画テープが60分までしか対応していないということ。

当時としては60分も充分に長い時間ではあるのですが、この頃のテレビでは2時間の映画などが放送しており、ベータ1本ではその録画に対応できなかったのです。

「ベータに勝つには、120分録画を達成するしかない」

だからこそビクターは120分という数字に拘ったのです。

人はストーリーに感動する

「VHSは120分録画」

この数字だけを見て感動する人間などこの世にはほとんどおりません。

しかし、120分に拘ったストーリーを知っていれば多くの方が感動することでしょう。

人間は「物そのもの」ではなく、その背景にある「ストーリー」に感動をするので御座います。

ですので、人を感動させるためには「ストーリー」が必要不可欠である、ということを是非ともご理解下さいませ。

ところで皆様はビクターのロゴを見たことがあるでしょうか?

ビクターのロゴは蓄音機の前で犬が耳を傾けるイラストで御座います。

このロゴを見て感動する方はいないでしょう。

 

この犬の名はニッパー。

人の足を噛む癖があったからNipper(nip=挟む)と名付けれたそうです。

ニッパーは元々マーク・バロウドという画家に飼われていました。

しかしマークはニッパーを残して病死してしまいます。

そのためニッパーはマークの弟で同じく画家であったフランシス・バロウドに引き取られました。

 

ある日、フランシスが蓄音機から「とある音声」を流していると、ニッパーは蓄音機に耳を傾けました。

この状況を描いたのが先ほどのビクターのロゴマークなのですが、この時蓄音機から流れていた音声とは一体何でしょうか?

それは今は亡きマークの声で御座います。

ニッパーはマークの声がする蓄音機を不思議そうに眺めていたのでしょう。

 

ビクターのロゴを見て感動する人間はそうおりません。

しかしこのストーリーを聞けば、多かれ少なかれ人はビクターのロゴに感動を覚えることでしょう。

人間はストーリーに感動する生き物なので御座います。

 

勘違いしないで頂きたいのですが、私は女性と会話をする際にこういううんちくを話せと言っている訳では御座いません。

そうではなく、会話をするときはストーリーを心がけるべきある、とお伝えしているので御座います。

例えば趣味を語るとして「趣味は野球です」ではストーリーが全く御座いません。

ですので趣味を語るにしても、その趣味に関連したエピソードを話す必要があるでしょう。

真夏に西武ドームに行ったエピソード(地獄である)

高校球児として白球にかけたエピソード

そういったストーリーを語ることで人を”感動”させることが出来るのです(必ずしも良い方向とは限りませんが……)

2)人間は抽象的なものに感動できない

フェルマーの最終定理をご存知でしょうか?

この定理は”数学の難問の中では”比較的簡単に理解できる問題として知られています。

3 以上の自然数 n について、x^n + y^n = z^n となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない

これだけでは中々理解できないことと思いますが、数学の難問の中ではかなり分かりやすい方なのは間違いありません。

例えばフェルマーの最終定理と同じように「アホみたいに難しい数学の問題」の代表例としてポアンカレ予想をご紹介させて頂きましょう。

単連結な3次元閉多様体は3次元球面 S3 に同相である。

まず「単連結」の意味が分かりません。

「閉多様体」なんて言葉は一生使わない自信が御座います。涼宮ハルヒの憂鬱で聞いたことがあるような気もしますが、多分勘違いでしょう。

沙汰に「S3」の意味も分かりません。

漢字からして意味が何となく分かりそうな「同相」も実はめちゃくちゃ難しい意味で御座います。

 

これと比べればフェルマーの最終定理はかなり分かりやすいと言えるでしょう。

フェルマーの最終定理が理解しやすいのは、簡単な言葉が多いという理由も御座いますが、それ以上に抽象的な数式を具体的な数字に当てはめることが出来るからで御座います。

「x^n + y^n = z^n」と書くと分かりにくいですが、これを具体的な数字にすると3×3+4×4=5×5というように変換が可能です。

この計算ならおそらく何方でも理解できることでしょう。

フェルマーの最終定理は「同じ数を2回掛け算した合計なら「3×3+4×4=5×5」みたいな感じで成立するけど、3回以上掛け算すると成立しないよね」という定理で御座います。

これを証明することは死ぬほど難しいですが、問題を理解することは比較的簡単でしょう。

何故、フェルマーの最終定理が理解しやすいかと言えば、先ほどのように具体的な形に出来るからで御座います。

 

さて、ここまでお読み頂き数学が苦手な方は頭を痛めているかも知れませんが、皆様はいつ頃算数・数学が苦手になったでしょうか?

算数・数学が苦手な方は非常に多いですが、苦手になるタイミングはだいたい同じで御座います。

足し算引き算掛け算割り算で算数が苦手になる人はそうそうおりません。

まず最初のタイミングは分数。

特に分数の割り算が1つの山場になるでしょう。

足し算引き算掛け算割り算は具体的にできるのです。

おはじきを並べて手で動かせば答えが出ます。

しかし分数の割り算はおはじきを並べることが出来ません。

つまり「具体的な話」に出来なくなってくるのです。

このように抽象的な思考が必要になる単元で算数脱落者が大量に発生します。人間は根本的に抽象的な話が苦手であるということの証拠の1つでしょう。

分数の割り算の次に壁になるのが「割合」

これもまた具体的に表現するのが困難な単元です。

一方で円周の長さや面積の問題で算数が苦手になる方はあまり多くありません。

何故ならこれらの単元は簡単に具体化ができるからで御座います。

 

つまり話をする場合は出来る限り身近でイメージしやすいものにした方が良いということで御座います。

私の文章がやったらめったら長いのも基本的にはこれが原因で御座います。

抽象的な表現で良いのなら「人はストーリーに感動し、抽象的な概念はストーリーが見えてこないから感動しない」の1行で済む話をこうも長々と書いているのは出来る限り具体的な話に落とし込んでいるからで御座います。

また今回の具体的な話に「フェルマーの最終定理」や「VHSの歴史」を選んだのも、この文章の読者層が「割と理系寄りで20代中盤から後半の男性」を想定しているからで御座います。

その層にとって身近な具体例を考えた結果、この2つの話を採用させて頂きました。

3)関心のある話は感動しやすい

先の2つにも関連しますが、人間は関心のある話の方が感情を動かされやすいと言えるでしょう。

例えば「バングラディッシュの平均時給が100タカ上がりました」という話題には感動しなくても、「自分のバイト先の時給が10円上がった」という話題には感動するのです。

それでは人間が最も関心のある話題とは何でしょうか?

相手の趣味の話も良いでしょう。

相手の交友関係も良いでしょう。

相手の出身地の話題も良いかも知れません。

相手の過去の恋愛の話も関心は高いでしょう。

 

つまり「相手の」話で御座います

つまり女性自身の話。

人に興味がない人間はたくさんいらっしゃいますが、自分に興味がない方はほとんどおりません。

ですので「相手の話」こそが相手の関心を最も引ける話題であると言えるのです。

 

「君ってちょっとバカだよね」という話題を考えてみましょう。

この超上から目線の偉そうな男性がこの世から消滅しない理由を考えたことがあるでしょうか?

その理由は簡単。

この話は女性を感動させるのです。

もちろん感動と言ってもそれは良い感動か悪い感動かは分かりません。

しかし「相手の話(女性から見れば自分の話)」はほぼ間違いなく女性を感動させるのです。

こういう話をする男性は女性を感動させるので、超絶好かれるか、超絶嫌われるかのどちらかになります。

どっちに転ぶかはともかくとして感情を動かすことには成功していると言えるでしょう。

もちろん「君ってちょっとバカだよね」というリスキーな話をする必要は御座いませんが、女性自身の話題は女性を感動させやすいということをご理解いただければ幸いです。

4)快楽とは水で薄めた痛みのようなものである

合コンの鉄板トークと言えば「SかMか」という話題でしょう。

Sはサドの略で御座いますが、サドの語源になったマルキド・サドはこのように言ったと言われています。

「快楽とは水で薄めた痛みのようなものである」

快楽と痛みは紙一重なのです。その差は濃度だけであると言えるでしょう。

それでは快楽と痛みから最も遠い感情は何でしょうか?

それは退屈で御座います。

退屈とは痛みも快楽もない状態のこと。何もないということこそが最も快楽(痛み)から遠い感情で御座います。

いわゆる「ただの真面目で優しい人」というのはこの退屈な話をしてしまいがちなので御座います。

毒気のある話をしたら嫌われるのではないかと不安になり、結果として痛みも快楽もない退屈な話をしてしまうと言えるでしょう。

もちろん女性を痛めつけろと言っている訳では御座いませんが、会話においてある程度の「毒気」は必要で御座います。

極端な例をあげれば

「人を殺したい」

「常軌を逸したセックスがしたい」

「美味いもの死ぬほど食いたい」

「金が欲しい」

こういう毒々しい話の方をしなければ、人間は退屈してしまうのです。

もちろん、こういった毒々しい話をする場合は水で薄めることを忘れてはいけません。

水で薄めずに毒のまま飲めば人間は死ぬのです。

 

この「毒」とは有り体に言えば「欲」でしょう。

人間の欲。

性欲・食欲・睡眠欲の三大欲求に加え、キリスト教の7つの大罪「暴食・嫉妬・色欲・憤怒・怠惰・傲慢・強欲」を加えると分かりやすいことと思います。

こういった毒の要素がない話は残念ながらあまり面白くないのです。

悪口が良いことであると思っている方はいないことと思いますが、それではなぜ悪口がこの世からなくならないのでしょうか?

それは悪口が極めて毒々しいからに他なりません。

残念ながら「先週の土曜日はボランティアで街の清掃をしたんですよ」という話はつまらないのです。

人間性こそ評価されるかも知れませんが、話としては死ぬほど退屈で御座います。

 

毒のない会話がどんなものかイメージがつかない方は英語の教科書を思い出すと良いでしょう。

「Hello.I am Yuki」

「I’m Risa」

「Are you a student?」

「Yes,I am.」

こういう会話が毒のない会話で御座います。

5)好かれる≠嫌われない

嫌われたくない。

それは人間にとって当然の感情で御座います。

しかし「好かれる」と「嫌われない」は全く別のことであることは覚えておく必要があるでしょう。

人間が関心のある相手に与える評価は基本的に「好き」と「嫌い」の2つで御座います。

「嫌いじゃない」という評価は「好き」ではなく「関心がない」という意味で御座います。

さて、これを応用すると女性を感動させる話題が一つ見えてくることでしょう。

「嫌い」という感情は関心の表れなのです。

つまり「〇〇が嫌い」という話題もまた、女性を感動させる話題であると言えるでしょう。

人間は基本的に「好きなもの」よりも「嫌いなもの」の方が多い生き物で御座います。

もちろん「好きなもの」で感動させることが出来れば最高ですが、「嫌いなもの」でも感動させることが出来るということは覚えておいて損はありません。

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