推測力を上げる
ご質問者様は後輩の女性に関心があるようですので「関心」があるのは間違いありません。
しかし問題なのは「共感」と「推測」で御座います。
特にご質問者様に必要なのは「推測」でしょう。
「共感」とは「自分と似ている思考回路の人間と円滑なコミュニケーションを取る」という能力ですので、今のご質問者様にはあまり重要ではありません。
何故ならばご質問文を読む限り、ご質問者様は少なからずサークルで浮いている様子。
これはつまり「サークルの人間」と「ご質問者様」はあまり思考回路が似ていいない可能性があるのです。
その場合、必要なのは「推測」
感情を捨てて相手の気持ちを論理的に構築する能力が求められるのです。
この能力を身につけることは確かに簡単なことでは御座いません。楽観視をせず、論理的に構築しなくてはならないので多くの経験が必要なのは間違いないでしょう。
ですが今回は「推測能力」を上げるための練習方法のようなものをご質問者様にお教えさせて頂きます。このテクニックを知っただけでは推測能力は上がりませんが、推測能力を上げるための練習の役には立つことでしょう。
人間は自分の目的のために合理的な判断をする生き物である。
この基本原則を心に刻んで下さいませ。
人は自分の目的のために常に合理的な判断を下します。
サイコパスすらその例外では御座いません。
しかし問題なのは「目的の制定」と「合理的判断能力の差」が存在するということ。
このことを常に頭に入れて人の気持ちをお考え頂ければ幸いです。
どっちを押すか?
最後に1つ例題を考えてみましょう。
2つのボタンがあります。
ボタンAは押す度に1万円貰えます。
ボタンBは押すと50%の可能性で3万円貰えます。
どちらか片方のボタンを10回押すことが出来るとして、人はどちらのボタンを押すでしょうか?
ただしAを5回 Bを5回というに分けることは出来ません。また全員「お金が欲しい」という目的を持っていると仮定します。
さて、このような状況の場合、基本的に人はBのボタンを押すことでしょう。
何故ならば「お金が欲しい」という目的を達成するためにはBのボタンを押したほうが合理的だからです。
これは期待値という考え方になりますが、ボタンAは10回押すと100%10万円貰えますが、ボタンBの場合10回押すと15万円ほど貰える計算になります。
ですのでより多くのお金が欲しいという目的を持っている方はBのボタンを押すのです。
しかし、現実的にはAのボタンを押す方もいらっしゃいます。
どのような状況の場合、Aを押すと考えられるか考えてみましょう。
・合理的判断能力の欠如
最も可能性が高いのは「合理的判断能力の欠如」で御座います。
つまり数学的にはBの方が儲かるのですが、計算能力が無いため「Aの方が儲かる」と勘違いをしてしまっている場合です。
今回のように明確に数字が出ていても「Aの方が得」と勘違いしてしまう方がいらっしゃいますが、現実は明確に数字が出ていないことの方が多いので合理的判断能力の欠如による選択ミスは非常に頻繁に発生します。
・合理的判断による布石
もしもこの状況でAのボタンを押した場合、それを見ている方々から「あいつはバカだ」と思われることでしょう。
しかし、現実的に「あいつはバカだ」と思われるとは非常に多くのメリットを生むことも御座います。
最たるメリットは「警戒されない」ということあり、これは特に優秀な方にとって非常に大きなメリットと言えるでしょう。ですので「警戒されない」というメリットと「5万円」を比較して、前者のほうが重要だと思った方はAを押すことでしょう。これもまた目的のための合理的な判断で御座います。
・安定性の確保
もしも皆様が闇金ウシジマくんから10万円お金を借りていたら、Aのボタンを押したほうが良いでしょう。
何故ならばAのボタンを押した場合、100%10万円を貰うことが出来ますが、Bのボタンの場合約17%の確率で賞金が10万円を下回ります。
今日中に10万円を用意しなければウシジマくんに殺されてしまうような状況の場合、確実に10万円を取りに行くのが合理的で懸命な判断と言えるでしょう。
もちろんこれ以外も様々な可能性が御座いますが、どの場合でも「本人視点」では「目的に対して合理的な判断」を下しているのです。
ですので誰かの行動や思考が理解できない場合は「目的」と「合理的判断能力」が自分の推測と異なっているのではないか、と考える必要があると言えるでしょう。