転職したくないなら、転職の準備をしよう【お悩み相談第11回】

【ご質問】

悩みは転職についてです。

私は新卒で今の職場に入りまして、あと1ヶ月でちょうど1年になりますが転職を考えています。

理由は仕事のやりがいのなさと人間関係の狭さと収入の少なさです。

特に人間関係の狭さにイライラしています。

古株の意見が強く、また改善していこうという気持ちが古株に無いため発展が期待できません。

ただ、次何処に行きたいかとか、どんな仕事をしたいとか将来への展望がこれといってなく、とてもぼんやりした状態です。

現在の職種ですが、薬剤師の資格を持っています。

資格なしの仕事よりも転職しやすい状況にありますが、ここ数年で資格習得のハードルが下がったため、需要より供給が多くなりつつあり転職するなら早めにという空気もあります(人材紹介会社の宣伝文句的な色も強いですが)。

それで転職を考え始めた側面もあります。家族や大学時代の恩師には3年は我慢して働きなさいと言われます。

上野さんは転職についてどうお考えでしょうか。ぜひご意見をお聞かせください。よろしくお願いいたします。

父が会社をクビにならなかった理由

【回答】

ご質問誠に有難う御座います。

今回は私の父の言葉を借りて、ご質問にお答えさせて頂ければと思います。

私の父は大手企業に入社し、そのまま定年までその会社で勤め上げた典型的な「終身雇用」の時代の人間で御座います。

こうお伝えすると、私の父の時代が羨ましいと感じることでしょうが、私の父の同期だった人間の中で実際に定年まで勤め上げたのはほんの一部に過ぎません。ほとんどの社員は転職や退職などで終身雇用のレールから外れました。

もちろん、その中には自ら望んでレールから離れた人間もおりますが、多くの方はそうではありません。様々な事情でそうするしかなくなってしまっただけなのです。特に2000年ごろには大規模なリストラ、早期退職があり多くの社員がその流れの中で会社を後にしたとのこと。父が定年まで同じ会社で働けたのは必ずしも”時代”だけではなかったことでしょう。

さて、この言葉は私の父がそんなリストラが吹き荒れる中で生き残りをかけた戦いをしているときに、私との会話の中で父が放ったセリフであり、あれから15年以上も経っているのに未だに忘れないセリフ。

この一言にサラリーマンのあるべき姿が詰まっているのではないでしょうか?

社内での生き残りをかけていた父のセリフ

私「もしリストラになったら、どうするの?」

父「そうなった時の転職先や仕事は用意してある。だが、俺が幸運なのは、多くの他の社員はリストラになった時の準備をしていないことだ。10年も20年も社会で働いていて「もしクビになったらどうするか?」ということを考え対策することすら出来ない無能がクビにならないわけがないじゃないか。だから俺はクビにならない。」

私は、この凄まじく冷酷な話を心に刻んで仕事をしております。

クビになったら生活がなり行かなくなる人間が積極的にクビになり、クビにしてもすぐには生活に困らない人間がクビにならない。

私は別に新卒1年目で転職をしろとも言いませんし、3年我慢しろとも言いません。

ですが、おそらくご質問者様も出来ることならば転職をせずに一生同じ会社で働くことを望んでいるのではないでしょうか。

この気持ちはおそらく多くの方に共通する願いで御座います。ですので今回のご質問者様の本当のお悩みは「転職すべきかどうか」ということよりも、「今の職場環境をどうしたらもっと良いものに出来るのか」というものに近いのだと感じております。

もちろんこの世の中には「人間関係を改善する方法」「上司に好かれる方法」「給料を上げる方法」などが書かれているような本が無数に存在しますので、そういった本を読んでみるのも良いでしょう。

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