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マウントを取ってくる人の対処法|この一言で簡単撃退

【ご質問】

いつも楽しく記事を読ませていただいております。

私はマウントをとってくる人間が苦手です。

波風を立てたくないため私からマウントをとることはありません。相手の話も否定せずに聞きます。

そのような努力をしているにも関わらずマウントをとる人間にエンカウントする事がたまにあります。

こちら側はマウントをとる気がないのに、何故マウントをとってくるのか、全て鏡のように自分の態度が相手の態度に反映されている筈なのに、何がいけないのか? この先舐められない、マウントをとられないのであれば何だっていいから平穏に暮らしたいと思っております。

マウントをとられない方法を教えてください。お願いします。

【回答】

ご質問誠に有難うございます。

大変失礼ながら、ご質問者様にマウントを取ってくる方々は「人の気持ち」がそれなりに理解できる方達なのでしょう。一方で重ね重ね失礼になりますが、ご質問者様は「人の気持ち」がほとんど理解できない方であると言わざるを得ません。

厳しい物言いになってしまって申し訳御座いませんが、このことをご理解頂かなければ解決策を提示することなど不可能で御座います。ですのでご不快かとは思いますが、どうか最後までお付き合い頂ければ幸いです。

さて、ご質問者様は「マウントを取られないように相手の話を否定せずに聞いている」とのことで御座いますが、このような対応を思い付いてしまうのはご質問者様が人の気持ちを全く理解していないからに他なりません。

それではご質問者様にマウントを取ってくる方を仮にAさんとして、Aさん目線でご質問者様がどう見えるのかを考えてみましょう。

理由はともかくAさんはマウントを取りたがっています。自己肯定感を高めたい、人より上だと思いたい、人を見下したい。理由は様々でしょうが、マウントを取りたいと思っているのは間違いありません。

それではAさんがマウントを取るとして、どんな相手を選ぶでしょうか。

せっかくマウントを取ったのに相手が言い返してきたら何も楽しくありません。

相手がこちらにひれ伏してこそマウントを取る意味があるのです。

全く楽しくない

その点、ご質問者様はどうでしょうか。

相手がマウントを取っているのに、何も言わずに素直に聞いてくれる。

Aさんからすればこんなに都合の良い相手はおりません。

ご質問者様はどうして「相手を否定しなければ、マウントされない」と思ったのでしょうか?

ご質問者様はどうして「こちらがマウントを取らなければ、相手はマウントをしない」と思ったのでしょうか?

ご質問者様はどうして「相手は自分の鏡のように行動をとる」と思ったのでしょうか?

それはどちらもご質問者様の理屈でしかありません。

マウントを取る側からすればそんな都合の良い相手を見過ごすわけがないので御座います。

私がどれだけ橋本環奈さんにラブコールを送っても、橋本環奈さんが鏡のように私にラブコールを送ることなどあり得ないのと同じでしょう。

リヴァイアサン

ホッブスという哲学者をご存知でしょうか。

中学か高校で習う人物ではあるのですが、おそらく覚えている方は少ないでしょう。彼は『リヴァイアサン』という政治哲学書を書き残したことで有名であり、この本はその後の人類の歴史に大きな影響を与えました。

この本の中で最も有名なフレーズといえば、なんと言っても「万人の万人に対する闘争」でしょう。

少々難しい言葉ですが、これを簡単に説明すると「人間とはもともとヤバい生き物である」ということで御座います。

法律やルールがない状態の人間は1人1人が全ての人間と戦闘状態であり、お互いの権利を確保するために争っている「北斗の拳状態」であると言えば分かりやすいかもしれません。

さて、ご質問者様のような考えを持っている方は少なくありませんが、どうにもこのタイプの方はこのリヴァイアサン的な価値観が抜けているのではないかと私は思います。

おそらくご質問者様は「私は平穏に暮らしたいだけなのに、どうしてそれを邪魔してくるのだ」と考えているのではないでしょうか。

これは言い換えると「本来世界は平穏であるはずなのに、それを邪魔してくる悪人がいる」と考えていると言えるでしょう。

残念ながらもしもご質問者様がそう考えているのであれば、それはあまりにも現実に即していないと言わざるを得ません。

世界は本来混沌なので御座います。暴力と犯罪の危機に常に晒されていて、平穏なんていうものは到底望めない世界こそが、本来の世界で御座います。

しかしそれではあまりにも大変なので人間は法律やルールを作りました。それこそが現代の社会と言えるでしょう。

つまりご質問者様が平穏を望むのであれば「どうして邪魔してくる人がいるのか?」ではなく「邪魔してくる奴は当然いるのだから、どうやって自分の平穏を守るべきか」と考えなくてはなりません。

「平穏に暮らしたい」というのはそれだけで十分に高望みであると言えるでしょう。

平穏な生活は少なくとも戦いもせずに得られるようなものではないので御座います。

席を立てない人間に交渉は出来ない

「日本は不平等条約の解消のために必死で戦った」

歴史の授業で日本の不平等条約について習ったことを覚えていらっしゃるでしょうか。

この不平等条約とは主に「日米和親条約」と「日米修好通商条約」の2つに起因するのですが、実はこの2つの条約はそこまで不平等ではなかったと言われております。

当時日本側で交渉に臨んだのは林復斉という人物なのですが、彼はペリーが「条約を飲まないなら戦争をするぞ」と言うのに対して「戦争もやむなし」と回答しました。

結論から言えば当時のアメリカ軍には太平洋を横断して戦争を仕掛けるほどの力はありませんでした。

そのためペリーは林にこう言われてしまうと強引に条約を結ばせることが出来ず、結果として”当時としては”かなり公平な条約を結ぶことになったのです。

さて、人類の歴史は「契約」の歴史と言っても過言ではありません。

そして契約の交渉において「席を立てない人間」は無限に要求を突きつけられるということを理解する必要があるでしょう。

「その条件ならば契約を結ぶことが出来ない」

その言葉を言えない限り、相手は無限に要求を押し付けてきます。

それを失礼とか常識がないとお考えになるのは構いませんが、向こうからすればそんなことは知ったことでは御座いません。

先程のマウントの話で考えてみましょう。

おそらくご質問者様はマウントを取ってくる相手とも関係を悪化させたくないとお考えのことと思います。だからこそ波風を立てないように相手の話を反論もせずに聞いているのでしょう。

しかし厳しいことを言いますが、それは「ご質問者様の勝手な都合」でしかありません。相手はご質問者様との関係なんて悪化させても良いと思っているかもしれませんし、仮に悪化させたくないと思っていたとしても、ご質問者様が取り持ってくれるので自分で頑張る必要はないでしょう。

 

席を立てない人間に交渉は出来ません。

そこまでするならお前との関係はおしまいだ、と言えない人間に交渉は出来ないのです。

そこまでするなら戦争も辞さないと言えたからこそ、林復斉は交渉を成功させることが出来たので御座います。

 

やられたらやり返せ

ご質問者様に今もっとも必要なのは「さもなくば」の精神でしょう。

「相手がその行為をやめないのであれば、さもなくば報復をする」

その報復がないのであれば、いったいなぜ相手はマウントをやめるのでしょうか?

相手目線で考えてみれば簡単にお分かり頂けることでしょう。

今のご質問者様にマウントをしない理由が、相手には1つもないのです。

 

ですので相手からのマウントを防ぎたいのであれば「さもなくば」を実行するしかありません。

波風を立てまくって反論するのも良いでしょう。

話を聞かずに無視するのも良いでしょう。

そもそもそんな相手と会わないのも良いでしょう。

上司であれば、その上の上司に注意を促してもらっても良いでしょう。

 

どんな方法でも良いのですが、何かしらの報復がなければ相手がマウントをやめることはないのだけは間違いありません。

そもそもマウントを取られない方というのは普段の行動から「報復」が見えているとも言えるでしょう。

例えば筋肉ムキムキマッチョマンにマウントを取る方は限られます。何故なら万が一報復された場合、あまりにも恐ろしいからで御座います。

とはいえ、ご質問者様が今から筋肉ムキムキマッチョマンになるのは難しいでしょう。

しかしご安心くださいませ。

ご質問者様でも今日から簡単に出来る対策方法をご用意させて頂きました。

それが

「NO」

日頃から嫌なことを嫌と言っていれば、それだけで十分に報復行為になり得ます。

しかもこれはマウントを取ってくる方に直接いう必要はなく、別の人に言っても効果が御座います。

マウントを取ってくる人間は基本的に厄介な人なので、その人に直接NOと言うのは少々難しいかもしれません。しかし別の人に「NO」と言うだけであれば、そこまで難しいこともないでしょう。

例えば職場の上司のAがマウントをしてくるタイプだったとします。この場合、Aの依頼にNOと言えばより効果的で御座いますが、A以外の誰かの依頼にNOと言っても十分に効果はあるでしょう。

所詮はイメージなのです。ご質問者様がきちんと「NO」が言える人間だというイメージさえ広がれば、それだけでマウンティングされる確率は格段に減るのは間違いありません。

「この人はちゃんとNOと言う人なんだ」というイメージさえ作ることができれば、誰もそんな人にマウントを取ろうとは思わないので御座います。

マウントは受取り手で決まる

マウントを防止するためにはNOと言えば十分なのですが、残念ながら世の中のほとんどの人間がマウントを取るのが大好きで御座います。

おそらくご質問者様はそんなことない……と自分では思っているでしょうが、ご質問者様が本当にマウントを取っていないとは到底思えません。

先程ネットで「マウント 例」と調べたのですが、その中には

 

「昨日、彼氏とデートした」

「あなたの彼氏、雰囲気いいよね」

「この服は銀座で買ったんだ」

「その企業は俺が契約を取ったんだ」

 

などがマウントの例として挙げられていました。

もちろん言い方の問題などもあるでしょうが、どれも事実を言っているだけに過ぎません。

少なくとも私がこの4つの言葉を言われても「ふーん」としか感じないことでしょう。

 

ところでご質問者様は昨日夕食は食べましたか?

食べたのですね。なるほどなるほど。

 

 

酷い!!

私は貧乏で夕飯も食べられなかったのに!!

夕飯を食べることが出来るくらい裕福だっていうマウントですね!!!!

 

 

 

ということもあり得るということで御座います。

おそらくご質問者様は「自分はマウントなんて取ったことない」とお思いのことと思いますが、今の例でもお分かり頂けるように、それがマウントであるかどうかは相手の受け取り方によって決まると言っても過言ではありません。ですのでご質問者様も知らず知らずのうちにマウントを取っているでしょうし、ご質問者様にマウントを取ってきた方も相手はそんな気がさらさらないという可能性も十分にあるでしょう。

もちろん反論はわかります。

「マウントとそうではないものでは言い方が全然違う。そんなもの言い方で分かるだろ」

そう仰りたいお気持ちは分かります。そして実際に悪意を持ってマウントを取ってくる方もそれなりにいることでしょう。

ですがこれはまず間違いなく、相手には悪意がないのにご質問者様が「マウント」と感じてしまったことも1度や2度ではないはずで御座います。そしてご質問者様には悪意がなかったのに、相手がマウントだと曲解したことも決して1度や2度ではないでしょう。

 

ですのでご質問者様には防御力を上げて頂きたいと思います。相手から攻撃されないようにすることも大切ですが、それと同じくらい防御力を上げる必要もあるのです。防御力が低すぎると「おはよう」と挨拶をされただけで、マウントを取られたと妄想するようになりかねません。

さてそれでは具体的にどうすれば防御力を上げれば良いのでしょうか。

これはそんなに難しいことでは御座いません。

マウントを取られたと思ったら、心の中でこう唱えればいいのです。

「この人は私にマウントを取らないといけないほど、承認欲求を拗らせているのか。可哀想に。」

相手が上だと思うからムカつくのです。こいつはマウントをしないと自尊心を保てないほど落ちぶれた人間であると気がつくことができれば、怒りよりもむしろ哀れみの感情が湧いてくることでしょう。



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