上野
突然ですが、モテる男ランキングを紹介しましょう。
一条
本当に突然すぎてビビる
上野
というわけでドン!
順位 | 内容 | 割合 |
1位 | 清潔感がある | 57.6% |
2位 | 尊敬できる | 49.2% |
3位 | 礼儀正しい | 47.0% |
4位 | さわやかで清潔感のある服装・ヘアスタイル | 45.8% |
5位 | 怖くない | 36.7% |
6位 | ムリのないオシャレ | 35.7% |
7位 | 顔がいい | 34.7% |
8位 | 平等な態度 | 32.1% |
9位 | 声がいい | 31.7% |
10位 | 下心が出ていない | 30.7% |
11位 | 女性のスピードに合わせてくれる | 27.1% |
12位 | 話しかけやすい | 24.9% |
13位 | 仕事に熱中している | 23.7% |
14位 | 褒め上手 | 22.7% |
15位 | 自分の世界を持っている | 20.7% |
マイナビ:アンケートで迫る女性のホンネ。モテるオトコはなぜモテる?より
上野
このようなランキングになっておりました。
一条
意外とお金の話は出てこないんですね
上野
そりゃお金大好きな女性だって、アンケートであれば「お金が第一です!」とは言いませんよ。
一条
まぁ確かに……
上野
とまぁこのような「モテる男の条件ランキング」的なものはそれこそ無数に御座いますが、このようなランキングにはある致命的な問題点が御座います。
一条
致命的な欠点?
上野
このランキングを見てください。
結婚したい男性の職業は?
順位 | 内容 | 割合 |
1位 | 公務員 | 28.3% |
2位 | 会社員 | 16.9% |
3位 | 医師 | 4.2% |
4位 | 弁護士 | 1.7% |
5位 | IT系 | 1.3% |
上野
これはマイナビウーマンさんにあったランキングですが、このランキングによると一番モテる職業はなんですか?
一条
どう見ても公務員じゃないですか
上野
確かにランキング上では公務員が1位になっています。
上野
でも君の感覚として公務員が医者よりもモテるなんて思えますか?百歩譲って公務員はまだしも、会社員が医者よりモテるなんてどう考えても信じられません。
一条
つまりこんなランキングは間違ってるから信用するな!! って言いたいんですか?
上野
いえ違います。
私が言いたいのは「このランキングが正しいからこそ、医者は公務員よりモテる」という話です。
一条
全然意味が分からん……
上野
実はこのランキングには非常に重要なポイントが抜けているんです。
一条
はいはい……何が抜けているんですか?
上野
供給量です
一条
供給量?
人気があるから高いわけじゃない
上野
経済学部の学生であれば必ず1年の春に「需要と供給の関係」を学びますが、先ほどのランキングの問題点は「需要」しか表していないということにあるでしょう。
一条
意味が全然わからないんで分かりやすくお願いします。
上野
例えば鉄は私たちの生活になくてはならない必須の金属です。
ビルを建てるにしても、車を作るにしても、フライパンを作るにしても、鉄はなくてはなりません。
一条
せやな
上野
一方で金(ゴールド)は大した実用性がありません。
マイクラをやったことがあるならお分かり頂けると思いますが、金の剣なんて実用面ではポンコツ。装飾品を除けば使い道はほぼないのです。
一条
まぁ確かに鉄の方が有用ですよね
上野
ですが値段は知っての通り、金の圧勝です。
3月25日時点の価格になりますが、金は1gで6,443円、一方で鉄は1kgで13円。
実に50万倍もの差がついています。
一条
そりゃあ、鉄はいっぱいあるから
上野
その通りです。
どれほど需要が高い商品であっても、供給量がそれを上回っていたら、値段は安く抑えられます。
上野
逆に需要はそこまでなくても、供給量がそれを下回ると価格は高騰するのです
一条
で、それがどうしたんですか?
上野
モテる条件もこの需要と供給を考えなくてはいけないということですよ
順位 | 内容 | 割合 |
1位 | 公務員 | 28.3% |
2位 | 会社員 | 16.9% |
3位 | 医師 | 4.2% |
4位 | 弁護士 | 1.7% |
5位 | IT系 | 1.3% |
上野
需要だけを見れば一番人気なのは公務員です。しかしここに「供給量」の考えを付け加えてみましょう。
一条
どういうことですか?
上野
つまり実際にその職業についている男性がどの程度いるかということですよ
上野
するとこうなります
一条
お!!
一条
おお?
一条
先輩、これどういう意味ですか。
上野
まず1番左の人気指数というのは先程のランキングで獲得した割合です。まぁ簡単に言えば「28.3%の女性が公務員との結婚を望んでいる」と考えてもらって大丈夫です。
一条
ふむふむ。じゃあ男性の割合っていうのは?
上野
これはその職業に就いている男性の割合です。
一条
ああ、なるほど。じゃあこの「供給/需要」っていうのは?
上野
モテ指数です
一条
どゆこと?
上野
%で書くと分かりにくいので、ここに男女それぞれ10000人いたとしましょう。
上野
まず女性は2830人が公務員との結婚を望んでいて、1690人が会社員との結婚を望んでいる。以下同じようにこうなります。
公務員と結婚したい女性・・・2830人
会社員と結婚したい女性・・・1690人
医師と結婚したい女性・・・420人
弁護士と結婚したい女性・・・170人
IT系と結婚したい女性・・・130人
その他・・・4760人
上野
一方で男性は
公務員・・・600人
会社員・・・8700人
医師・・・46人
弁護士・・・5人
IT系・・・250人
その他・・・399人
上野
こうなります
一条
ふむふむ
上野
それではまずは公務員から見てみましょう。
公務員と結婚したい女性は2830人もいますが、公務員の男性は600人しかいません。
つまり公務員の男性1人を4.7人の女性が奪い合うという形になるのです。
上野
一方で会社員と結婚したい女性は1690人いますが、会社員の男性は8700人も存在します。つまり1人の女性を5人の男性が奪い合うという形になるんです。
上野
1番極端なのが弁護士ですね。弁護士と結婚したい女性はわずか170人ですが、弁護士の男性は5人しかいません。ですので1人の弁護士を34人の女性で奪い合うという超激戦区です。
一条
なるほど
上野
たしかに「会社員」は需要ランキングでは2位ですが、供給量ランキングでぶっちぎりのトップ。そのため倍率で考えると最下位になってしまうのです。
上野
一方で弁護士は需要ランキングでは4位なものの、供給量がダントツで少ないので倍率で考えるとダントツ1位。
上野
つまり先程のランキングが正しいとすると、最もモテる仕事は弁護士。会社員はダントツでモテない仕事になっているんです。
- 弁護士
- 医師
- 公務員
- IT系
- 会社員
上野
というわけで供給量も踏まえたモテ度ランキングに直すとこのようになります。個人的に医師と弁護士は逆な気もしますが、そこそこ納得が出来るランキングになったと思いませんか?
一条
たしかに
優しい男は供給量が多い
上野
ネットによくある「モテる男の条件ランキング」的なものは、基本的に「需要」しか考えられていません。
上野
もちろん需要は大切です。ですがモテるかどうかは需要だけでは決まりません。
上野
「供給がどれだけあるか」
モテを語る上ではこの要素も非常に重要になってくるのです。
一条
なるほど
上野
で、「優しいのにモテない男問題」もこの需要と供給が原因の一側面だと私は思います。
一条
と言いますと?
上野
「何をもって優しいとするか」という話は一旦置いておきましょう。
上野
実際「優しい男が好き」というのは多くの女性に共通する思いです。ですので「優しい男」の需要は膨大と言えるでしょう。
上野
ですが優しい男は供給量も膨大なんです。だからこそ、モテ度がそこまで上がらない。
上野
一方で凄く嫌な人とか、ものすごく意地悪な人の需要は少ないでしょう。しかし、こっちは供給量も非常に少ないので価値が上がってしまう。
上野
「優しい男がモテないのに、意地悪な男がモテる」というのはよく聞く話ですが、その原因の1つにこの需要と供給問題があるのではないかと思います。
狙い目の条件
上野
というわけで最後にモテない方のために、狙い目の条件を紹介させていただきましょう!!
一条
いえあ!!
上野
例えば「医者」や「弁護士」は供給量が足りていないのでモテる条件と言えますが、そうそう簡単になれるものでもありません。
上野
というわけで今回は”誰でも手に入れることが出来る条件”でありながら、供給量が足りていない条件を紹介します!
一条
おー!!
バンドマン
上野
「バンドマンはクズ」「死ね」「ゴミ」などという罵倒が毎晩毎晩たぬきに書きこまれているにも関わらず、それでもなおモテてしまうのがバンドマン。
上野
確かにニーズはそこまで多くはありません。しかし供給量が圧倒的に不足気味!!
一条
でも実際どんなもんなんですか?
上野
OURSOUNDSのデータによると、バンド人口は約5万人。つまりバンドマンの人口比率は約0.08%!
上野
つまり1250人に1人でもバンギャの女の子がいれば、バンドマンは数が足りていないんです。さすがにバンギャは1250人に1人以上いると思いませんか?
一条
1学年200人の小学校に1人でいいのか……
マッチョ
上野
正直女性受けはそこまで良くないマッチョですが、そのかすかな需要を供給量がさらに下回る!!
上野
というわけで2つ目はマッチョ。もちろん細マッチョでもOKです
一条
じゃあなんで細マッチョにしなかったんですか?
上野
それがモテるのは誰でも知ってるから
料理上手
上野
需要はとんでもなく高いのに、供給量が完全に不足している条件がこちら!料理上手!!
一条
料理上手ってそんなにモテるんですか?
上野
「料理上手な男性が好き!」という女性はかなり多いですが、それ以上に重要なのが「致命的な料理上手男不足」ですよ
一条
でも料理が得意な男性ってそこそこいません?
上野
スペアリブを焼ける男は結構いますけど、夕飯を作れる男性はかなり少ないんですよ。山岡さんになれる男性はいても、筧さんになれる男性があまりにも少ないということです。
※山岡さん・・・『美味しんぼ』の主人公。なんでも作れるけど、高い材料や器具を使いまくる。
※筧さん・・・『きのう何食べた』の主人公。いわゆる「夕食」を作るタイプ。
上野
ちなみに女性の場合、モテようと思って「料理上手」を狙うのはあまりオススメしません。
一条
どうしてですか?
上野
もちろん出来るに越したことはないので、料理の練習をしても良いのですが、供給量が多い上に、男性は女性の料理スキルをそこまで求めていないので需要もそこまでないからです。
供給量の低い条件を狙え
上野
優しい男性はもちろん魅力的ですが「自分は優しい」ということをPRするのは、PR方法として最適とは言えません。
上野
なぜなら「優しい男」は供給量が多すぎるのです。
ですので自分の魅力の中で需要に対して供給量が足りていない条件を見つけて、それをPRすると良いでしょう。
一条
でもそんなもんどうやって見つければ良いんですか?
上野
まずは自分の持っている条件をどれくらいの男性が持っているかということを考えると良いと思います。
上野
たとえばバブル期の大学進学率は約35%。大卒というだけでそれなりに希少性のある条件でした。ですので当時は「高学歴」が持て囃されていたところがあるでしょう。
上野
ですが今日の大学進学率は約60%。過半数の男性が持っている何の希少性もない条件に過ぎません。
一条
あ!じゃあこんなのはどうですか!!
一条
ラブホスタッフ。これってかなり希少な条件ですよね!!
上野
……
一条
……
上野
希少性が高いのは否定しませんが、そもそも需要がない条件では意味がありませんよ?