ダメと言われたくて質問をしている
ワンルームで30平米しかないのに家賃が25万円。
付近は繁華街でとてもうるさい。
秋には謎の奇祭があり、建物の周りに多くの人間が集まる。
その人間たちは火を起こして盛り上がっている。
付近は坂が多く、歩くのが大変。
近くに安いスーパーがない。
部屋は南向きではない。
こんな物件があったら皆様は住みたいと思うでしょうか?
おそらく住みたくないことでしょう。
それでは次の物件はいかがでしょうか?
高級タワーマンションらしい綺麗でおしゃれな部屋。各階ゴミ出しやオートロックなどの施設は当然として、マンション内にはジムやラウンジなども完備されている。
駅から徒歩1分の好立地。
秋には秋刀魚祭りがあるなどイベントにも事欠かない。また春には目黒川の桜が部屋から見える。
付近は歴史ある街並みでおしゃれ。坂は多いですが駅直結なので、坂を歩く必要はない。
近くにはおしゃれなスーパーが多数。デパートも徒歩1分。
部屋は西向きで採光可能。
御察しの通り、この2つの説明文は同じ建物を指しています。ちなみに目黒のブリリアタワーズというマンションでここ数年では最も人気のあったタワーマンションの1つです。
さて、どんな物事にもメリットとデメリットが御座います。
不動産屋さんは基本的に良いことしか話さないので、そのメリットの裏に隠されたデメリットを見抜くことが重要でしょう。
例えば「閑静な住宅街」という表現はだいたい「駅から遠くて何もない」という意味で御座います。
このように不動産の場合、出来る限り良い表現を使って物件を売ろうとするのですが、これと同じことが今回のご質問者様にも言えるでしょう。
もしもご質問者様が彼氏様との関係を継続したくて私にご質問をお送りになっているのであれば、彼氏様の行動をポジティブに表現してご質問文を書くはずでしょう。
例えば「デートは私の家ばかり」も「毎回デートの時は私の家まで来てくれます」と表現すれば良い意味に聞こえます。
しかしご質問文からは彼氏様をよく表現したいというご質問者様の感情が全く伝わって来ません。
ご質問文の表現(悪い表現) | 良い表現に言い換えると |
デートは私の家ばかり | 毎回デートの時は家まで来てくれる |
彼氏の家に行ったことがない | 私に「来い」と言わない |
会うのは月1 | 私の時間を大切にしてくれる |
仕事が忙しくて当日急に会いたいと言ってくる | 仕事が忙しいのに、時間が出来たら私に会いたいと言ってくれる |
会うとすぐ寝る | 仕事で疲れているのに会ってくれる |
好きだよと言ってもそっけない | シャイで照れ屋 |
また「LINEを毎日してくれる」「彼氏の友達にも会っている」というような良い表現も御座いますが、その直後に「そうだったから不安を感じていなかった、しかし……」と否定をしてしまっています。
つまりご質問文から推測すると、ご質問者様は彼氏様を褒めて欲しくてこのご質問を送っているように見えません。
彼氏様の欠点に見えるとこばかり書いているということは「これこれこうだから、その彼氏はやめたほうがいいよ」という回答を望んでいると考えたほうが自然でしょう。
この時点で私の結論は出ます。
彼氏様が良い人間だろうが悪い人間だろうが、ご質問者様が「やめたほうがいい」と言われたがっている時点で別れた方が良いのです。
そう考えるとご質問者様がご友人様に対してどのように話を切り出したのかも、なんとなく予想がつくことでしょう。
「私の彼なんだけどさ……AでBでCなんだけど、これって変かな?」というようなものだったのではないでしょうか?
ご質問文に登場しないある単語
今回のご質問文を読んでいると「ある単語」が出ていないことに皆様はお気付きになったでしょうか?
ご質問者様のプロフィールを考えると、この単語が出ないのは不自然であると言わざるを得ません。
その単語とは「結婚」
ご質問者様の具体的な年齢は分かりませんが、アラサーで初めての彼氏が出来て3年付き合っているということを考えればどれだけ若く見積もっても30歳は超えていることでしょう。
その年齢の女性が彼氏との関係のお悩み相談を送る際に「結婚」の2文字が登場しないということはあり得るでしょうか?
ご質問者様が結婚願望のある方なのかない方なのかは分かりませんが、そのどちらだったとしても何かしらの形で「結婚」に関連する言葉が出るのが自然でしょう。
しかし、ご質問文にはその言葉が全く登場しなかった。
ここからは私の推測になりますが、もしかするとご質問者様は彼氏様と結婚できないことを知っているのではないでしょうか?
仮に知らないにしても薄々勘付いているのではないかと私は思いました。だからこそご質問者様は「結婚」という単語に触れないようにしたのではないかと思います。
それでは彼氏様が結婚できない事情とは一体何か。
彼氏様に「結婚できない事情」があると仮定してご質問文をもう1度読むと、1つの可能性が浮かび上がってくるでしょう。
仕事が忙しいとよく言う
彼氏の家に行ったことがない
月に1度しか会わない
それなのにLINEは毎日している
突然会うことがある
このご質問文の要素に「彼とは結婚ができない」という仮定を加えてみましょう。
もちろんこれは私の推測に過ぎません。
しかし30代の女性の恋愛相談に「結婚」の2文字が登場しないのはどうしても疑問が残るのです。
「彼と結婚する気はありませんが」か「彼との結婚を考えると」
そのどちらかが、通常はご質問文に書かれているのです。
ご質問者様はある事実に薄々勘付いていながらも、その事実を認めたくなくて見て見ぬ振りをされていないでしょうか?
その事実を認めてしまうと、彼と別れなくてはいけないことが確定してしまうからこそ、ご質問者様は見て見ぬ振りをされていないでしょうか?
そして自分に嘘を吐き続けることが辛くなり、ご友人様や私に話をされたのではないでしょうか?
さて、それでは最後にご質問者様のご質問に回答させて頂きましょう。
「彼について男性の立場から見てどう思いますか?」
こんなに可愛い女の子と不倫だが浮気だかをするなんて、なんて羨ま……もとい、けしからん奴なんだ、で御座います。
私の推測が外れていることを祈っておりますが、仮に外れていたとしても、ご質問者様が「やめた方がいい」と言われたがっている時点で、ご質問者様の取るべき行動は変わりません。