女性は自己評価が低い
今回の問題を考える上では、まず「そもそもどうして自己評価が低くなるのか」ということを考えなくてはなりません。
そもそも男性と比較して女性は極めて自己評価が低いのです。このことを示す統計データはいくつも御座いますが、その中の1つをご紹介させて頂きましょう。
これは男性と女性に10点満点のテストを受けてもらい、テストが終わった後に「あなたは何点くらいだと思いますか?」と質問を男女にするという実験のデータで御座います。
予想点数 | 実際の点数 | |
男性 | 7.1 | 7.9 |
女性 | 5.8 | 7.5 |
※デイヴィッド・ダニング ジョイズ・アーリンガー著 "Why People Fail to Recognize Their Own Incompetence"より引用
このように男女ともに実際の点数よりも低い点数で予想はしているものの、男性の差が0.8であるのに対して女性は1.7。
女性の方が2倍ほど低い点数であると予想をしているのです。
一体どうして男女でここまで大きな差が生まれるのでしょうか?
メスは生き残るために生きている
全ての生物は子孫を残すために存在していると言っても過言ではありません。
もちろんそれ以外の目的が無いというわけでは御座いませんが、生物にとって最も重要な目的が「子孫を残す」であることは間違いないでしょう。逆に言えば「子孫を残す」ということを目的にしなかった生物は、これまでの歴史の中のどこかで絶滅をしてしまったのです。
さて、人間も生物の一種である以上、基本的にはその原則から逃れることは出来ません。
ですので、私達のDNAの中には間違いなく「いかにして多くの子孫を残せるか」という仕組みが刻み込まれているのです。
ここでオスとメスの生殖における役割の違いが重要になるでしょう。
人間のメスはどれだけ頑張って頑張っても1年間に1人程度の子孫しか残すことが出来ませんし、一生の中で残すことの出来る子孫には限りが御座います。
一方で人間のオスはモテさえすればほとんどいくらでも子孫を残すことが可能でしょう。
モロッコ王ムーレイ・イスマイルは888人の子供がいたと言われておりますし、近年でもスワジランド王ソブーザ2世は600人の子供がいたとされています。多すぎて正確な数字は分かっていませんが……
そしてこの違いはオスとメスの生存戦略において重要な違いを生み出します。
法や倫理を無視すれば、オスにとって最適な生存戦略は「とにかくたくさんのメスを抱く」となるでしょう。生まれた後の子供の世話をする暇があったら、別のメスを口説いていたほうが効率が良いのです。
一方でメスは何人のオスから求められても産めるのは1人だけ。
それならばより良いオスを吟味して妊娠をし、また生まれた子供を出来る限り安全に育てることが重要なのです。
つまり、オスは「何人のメスを口説いたか」という「成功の数」でその優位性が決まり「何回口説くのに失敗したか」ということは優位性にほとんど影響を与えません。逆にメスは1度の失敗によるリスクが大きいので「どれだけ失敗をしないのか」ということが優位性において重要になるでしょう。
またこの違いは自分の生死についても男女で大きな違いを生み出します。
オスはメスを妊娠さえさせてしまえばその後自分が死んでも子孫は残りますが、メスは自分の死がそのまま子孫の死に直結します。
そのためオスはメスと比較すると長生きをしなければいけない理由があまりありません。
このことは現代の男女の差でもよく現れています。
健康志向は女性に多い特徴ですし、世界中の男女の自殺者が「男3:女1」である要因の1つも男性の生への執着心の無さが関係していると考えられます。
また平均寿命が基本的に女性の方が長いのも「生物学的にメスの方が長生きをする必要があったから」と考えるべきでしょう。
女性の方が長生きをする必要があったからこそ、女性の方が病気になりにくく、健康的な仕組みになっているのです。女性の方が体重が落ちにくいのも、これが原因の1つ。
長生きをするためには低コストであることが重要。つまり女性の肉体のほうがカロリーを消費しないのです。
ちなみにこの傾向は人間以外の動物でもほぼ全てに当てはまります。例えばネコはオスの平均寿命が8.7歳であるのに対しメスは11.1歳。人間の比率に換算すれば男性87歳、女性111歳みたいなものですから、かなりの差が存在すると言えるでしょう。
ポイント
この章では「法や倫理を無視すれば、とにかくたくさんメスを抱くのが最適解」と書かせていただきましたが、これに黙っていないのがモテない男。結婚とはモテる男に女が集中しないための制度であると私は考えています。
楽観主義のメスは死ぬ
科学や文明が発達した現代であればまだしも、まだまだ文明が発達していない時代において楽観主義は寿命を大きく縮める要因だったことでしょう。
知らない山なのに「まぁなんとかなるでしょ」と言って遭難して死亡。
「たぶん熊とかいないよ」と言って、熊に遭遇し死亡。
「美味しそうだよ」と言って、フグを食べて死亡。
「この方法を試したい」と言って、新種の稲で失敗して餓死。
「あのへんに魚いそう!」と言って、溺れて死亡。
他にも色々考えられますが、文明が発達していない時代において「新しいことに挑戦してみよう!」という感情は完全に死亡フラグなのです。
ですので死なないためには出来る限り新しいことに挑戦しないのは勿論、それ以外にも出来る限り「不安である」ということが重要であったと私は考えます。
ほんの些細な変化も見逃さずに「もしかして、これは危険なのではないか」と不安になる。どれだけ万全を期しても「まだ何かダメなところがあるのではないか」と不安になる。
そういった「安全へのあくなき渇望」が無ければ、文明の発達していない人間などすぐに死んでしまうのです。
しかし一方で「このキノコ食べられるんじゃない?」というような楽観主義者がいなければ、文明が発達しないのも事実。
つまり生き残るための生存戦略として最も優れているのは「危ない仕事を人にさせて、自分は徹底的に保身に走る」という戦略なのです。
現代の会社のほとんどもそうでしょう。
最終的に出世をするのは新事業を立ち上げた人間ではなく、1度も失敗をしなかった人間なのです。新事業を立ち上げる人間がいなければ会社はジリ貧で倒産してしまいますが、その仕事は自分以外の誰かにさせる、というのが組織で生き残る極めて効果的な戦略です。
人類はこれを男女の分業でこなしてきました。
危ない仕事は男性の仕事。
安全な仕事は女性の仕事。
これは女性をバカにしているわけではありません。生物学的にはオスの命の価値はメスのそれよりはるかに軽いのです。危険な仕事は命の軽いオスがやるのが道理でしょう。
何故ならばオスが2,3匹死んだところで生まれる子供の数は変わらないのに対して、メスの死亡は子供の数に直接結びついてしまうからです。オスが多少死のうとも、メスの数さえ揃っていれば1匹のオスがたくさんのメスを妊娠させるので子供の数は減りません。
ちなみに余談になりますが、日本の平均寿命が長らく世界で1位なのはこの「不安症」が原因であると私は考えています。
イギリスの大学機関の研究でも「神経質」が寿命を延ばす要因になるという統計は発表されていますが、神経質だったり不安症な人のほうが長生きする傾向にあると言えるでしょう。
日本人は世界で最も不安になりやすい遺伝子を持っているという説も御座いますが、これは医療に対しての統計データからも読み取ることが可能です。
医療技術や医療制度も勿論関係していますが、日本人の医療に対する統計としては以下のようなものが挙げられます。
- 受診率は世界トップ(世界一病院を使っている)
- 病院を必要以上に利用しているという感覚は中位
- 病院への満足度は極めて低い
- 医師への信頼も極めて低い
- 医療制度への不満は極めて高い
悪意をもって簡単にまとめると「世界で最も病院を利用しているくせに、病院を使いすぎているという自覚は全然ない。それだけ使っていながら、病院への不満は極めて高く、医者のことも全然信用していない。そして諸問題はあるとは言え、ホームセンターで「抜歯セット」を売るほど虫歯治療費の高いアメリカよりも医療制度に不満がある」ということ。
どう考えても「楽観主義」の真逆でしょう。この悲観主義こそが日本人の平均寿命をここまで伸ばした要因であるのではないかと私は思います。良いか悪いかは別にして。
さらに投資の世界においても日本人は「保身主義」であると感じます。
この点については「投資家が「お金」よりも大切にしていること 藤野英人著」という本で詳しく語られています。私はあまり本をオススメしませんが、この本はオススメさせて頂きたいので宜しければ是非お読み下さいませ。