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仮想通貨バブルを経験して
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12月の高騰
12月に高騰しまくった仮想通貨ですが、その高騰がどれくらい凄まじいものだったかということを説明すると、最も高騰した仮想通貨の1つである「リップル」は１ヶ月以内に500％を超える高騰をしました。これがどれくらい凄いかと言うと「闇金ウシジマくんに金を借りて投資をしても儲かった」と言うと分かりやすいでしょう。暴利で有名なウシジマくんすら仮想通貨の高騰に比べれば良心的な金利で金を貸していたのです。
人間味あふれる相場
仮想通貨のこの動きはバブルであると考えます。
別に仮想通貨は価値がないとか、詐欺だとかそんなことを言うつもりはありません。しかし、今この瞬間の仮想通貨の価値と市場価格が乖離しているという意味ではバブルと言っても差し支えないでしょう。そもそも現状では仮想通貨を購入している投資家のほとんどが、将来性を期待した「投資」ではなく、価格の上昇で利益をあげようと考える「投機」で仮想通貨を購入しているのは明白です。
現状では「仮想通貨」が欲しいと思っている人はおらず、その投機で儲けた「円」や「ドル」が欲しいだけ。日常生活でほとんど使用することができない仮想通貨を欲しいと思えないのも当然でしょう。
また仮想通貨バブルの面白いところとして「機関投資家」が少なかったということが挙げられます。機関投資家というのは保険会社や銀行などの「個人とは桁が違う資産を持つ機関」のことですが、少なくとも表向きではいくつかのヘッジファンドが参入した程度で真の意味での機関投資家は参入しておりません。
それも当然の話で保険会社や銀行に求められることは「高利回り」ではなく「安定性」です。どう考えてもハイリスクハイリターンの月利500％なんていう化け物じみた配当を機関投資家は求めておらず、安定的に年利２％を出せるような金融資産を求めているのです。
そのためか今月の仮想通貨の値動きは極めて「人間味が溢れた動き」をしておりました。個人投資家による相場だったので「個々人の感情」が大きく相場に影響を与えたというと分かりやすいでしょうか。
相場に「人間味」などあるのか、と感じるかもしれませんが相場に人間の感情を感じるところが随所に見られたのです。
例えばこちらのチャートをご覧ください。
これはリップルが高騰した12月15日のチャートですが、最高値は99円49銭でした。その後も何度か100円に近づくものの、必ず100円に到達する直前で価格を下げるのです。
このように100という数字に区切りを見いだすのは極めて人間的な感覚です。数字だけを考えれば「99円と100円の間の1円」と「98円と99円の間の1円」に差は存在しませんが、人間の感情的には「３桁か２桁か」ということに大きな差があるでしょう。
仮想通貨の掲示板でも「リップルは100円まで上がる！」というコメントが多数存在したのですが、このコメントを書いていた人たちが考えていることは「自分は100円で売りたい」ということに他なりません。だからこそリップルは何度高騰してもギリギリで100円を超えなかったのでしょう。
その数日後、仮想通貨がテレビでも話題になり一気に参加者が増加して100円を超えましたが、まるで壁があるかのように反射するのは極めて人間的な動きであったと感じます。
他にも会社員が仕事を終える17時から18時にかけて価格が大きく動くなど、相場の中に人間がいるということを強く感じた１ヶ月でした。
いつ暴落するか？
仮想通貨は12月に高騰しました。
するとここで気になるのが「税金」です。
今回の高騰を受けて、仮想通貨を売却した投資家も少なくありませんが、仮想通貨を売却して日本円に変えると利益に応じて税金が発生します。今回の高騰がとんでもない高騰であったこともあり、利益の半分以上が税金に消えるという方も少なくないでしょう。
しかし、今回の高騰で急に利益を挙げた方が今年の税金対策をしているとは限りません。高騰してから年末まで２週間しかなかったことからも、税金対策に四苦八苦していることでしょう。
そんな方の中には利益を確定していない方も少なからずいらっしゃるはずです。
つまり価格が高騰した仮想通貨を未だに仮想通貨のままで保有しているということ。日本円に変えなければ税金はかからないので来年の経理に計上したいと考えている方が多数存在すると予想します。
そう考えるとおそらく次の暴落は1月1日の早朝。
来年度の会計になった瞬間に売却をする方が多数発生数と予想します。
