顔出し無しなのにマッチしまくり! 謎の男Kの秘密に迫る
性癖マッチングサービス「トメきゅん」でどんな男性がモテているのか、私は分析を行っております。
その結果、様々な面白い知見を得ることが出来ました。
例えば「クンニ」と「中イキ」
プロフィール文で「クンニ」という単語を使っている男性はモテませんが「中イキ」と言っている男性はモテます。
理由を聞かれても正直答えられません。しかし数百人のデータを分析した結果、確かにこのような結果が得られたのです。
このような面白い傾向は他にもたくさん得られたのでその一部をご紹介させて頂きましょう。
- 絶倫アピールはモテる
- カラオケ、マッサージはモテない
- プロフで敬語や丁寧語を使うほどモテなくなる
- イチャイチャは最大の地雷。マジでモテなくなる
- モテる男は声に対する言及が多い
- モテる男は18時 モテない男は20時に待ち合わせをする
これはマッチ数とプロフィール、誘い文句などをデータ化して得られた傾向で御座います。それぞれにそれっぽい理由や考察をつけることは出来ますが、最大の根拠は統計。数百人のデータを分析して確かにこのような傾向が得られたのです。
しかし、分析をしている中で私は薄々ある不都合な事実に勘づいておりました。
「写真が9割じゃね?」
そう…どんなメッセージを書くかよりも写真が大事。
身も蓋もないことを言ってしまえばイケメンはモテるし、微妙な方はモテない。
文章の良し悪しなんて、実際のところ大して重要ではない。
――と、思っていました。
彼と出会うまでは。
その方の名前は仮にKと置きましょう。
私がKのプロフィール写真を見たとき、正直に言って「舐めてる」と思いました。
なにせ写真が酷い。あまりにも酷い。
ブサイクとかイケメンとかそういう次元ではありません。
彼のプロフ写真は公園の写真だったのです。
顔はおろかKの手すら写っておりません。
その上、画質も悪く全くもって綺麗な写真ではない。インスタなら0いいね確定の写真です。
舐めている。マジで舐めている。
マッチングサービスに登録しといて顔写真無しなど舐めているとしか思えない。
こんな男がモテるわけがない。誰ともマッチせず悲しい日々を送っているのだろうと予想しました。
しかしその予想はすぐに裏切られることになります。
それも圧倒的な形で。
Kはこんなダメな写真でありながら、なんと私が調査した414人の男性ユーザーの中で最も多くの女性とマッチしていたのです。
誰が見ても羨むようなイケメンよりもKはマッチをしていました。
綺麗な肌のMよりも、モデルみたいなYよりも、クズバーテンダーみたいなRよりも、Kは多くの女性とマッチしていたのです。
ありえない…
意味が分からない…
Kのプロフにある写真は画質の悪い公園の写真だけ。つまりKはテキストだけで女性を落としているのです。
彼は一体どうやって女性の心を掴んでいるのでしょうか?
写真無しのKが女心を掴んだ衝撃的なキャッチコピー
Kのプロフには顔写真がありません。あるのは曇り空の公園の写真だけ。全くもって舐めています。
そして写真が悪い男性は軒並み大苦戦を強いられている。
にも関わらずKだけが圧倒的な成果を出せた理由。Kとその他の男性を分けた差は一体なんだったのでしょうか。
それはずばり見出しで御座います。
トメきゅんでは女性にオファーを出すときは掲示板にオファー文を掲載する形になっているのですが、Kはこのオファー文が抜群に上手いのです。
それではKの上手さを理解して頂くために、まずは一般的なユーザーの見出しを見て頂きましょう。
私の性癖に付き合ってほしい
これから新宿で会える人
飯奢ります
一般的な男性のオファー文はだいたいこんな感じです。
実際にはこの左側に一緒にプロフ写真が表示されるので、こんな誘いでも写真さえ良ければマッチすることもあるでしょう。
しかし、この文面だけ見て会いたいと思う女性はまずいないことと思います。
それでは、Kのオファー文を見てみましょう。
頭真っ白になって気絶するレベルまで連続でイかせます。
今回は1人で募集を打ち切ります。
なんか惹かれる
なぜ惹かれるのかを言語化するのは難しい。しかし、少なくとも一般的なユーザーの見出しと比べると、圧倒的に惹かれることは確かでしょう。
もちろん「なんだこのキモい男」と感じた方もいらっしゃることと思いますが、例えそうだとしても目が行ってしまったのは間違いないことと思います。
それではここで20世紀のアメリカで「見出しの天才」と呼ばれた男「ジョン・ケープルズ」が語る「良い見出しの4つの条件」をご紹介させていただきましょう。
1)得になること
2)新情報
3)好奇心
4)簡単であること
セックスが最大の”得”である理由
この中で最も重要なのが得であることで御座います。
要するにそのサービスを買うと、自分にとってどのようなメリットがあるのか。これがなければ全ては話になりません。
それでは性癖マッチングアプリに登録している女性にとって得とは一体何か。
それはずばり性的快感で御座います。
性癖マッチンアプリに登録している女性は、美味しいご飯を奢って欲しくて登録しているわけでは御座いません。
気持ちいいセックスがしたいから登録しているので御座います。
にも関わらず「飯を奢る」と言って誘っている男性の何と多いことでしょうか。
もちろん食事を奢ることが悪いわけでは御座いません。しかしそんなものは車のディーラーで出されたコーヒーが美味しかったみたいな話で御座います。
「車を買いに行ったら、そこのコーヒーが美味しかった」ということはあっても「コーヒーが飲みたくて車を買いに行った」なんてことはありえないのです
つまり「飯を奢る」という誘い文句はカーディーラーが「美味しいコーヒープレゼント」と言って、車の宣伝をしないようなもの。
車という土台がなければ、そんなことをどれだけ言ってもすべては無駄。それと同じように性癖マッチンアプリでは「セックス」の宣伝が何よりも重要なので御座います。
Kはその点を間違えませんでした。
「頭が真っ白になるまで連続でイかせる(ほどの性的快感をご提供します)」という言葉で自分と合うことでどれだけの性的快感というメリットを得られるか、彼は示して見せたのです。
女性に楽をさせるKの言葉選び
「得であること」の次に重要なのが「簡単であること」で御座います
どれほどお得な店だとしても、富士山の頂上にあったら誰も行きません。簡単であることは得であることと同じくらい重要な要素なので御座います。
それをKは「イかせます」の一言で示してくれました。
「イかせます」がなぜ簡単なのかということは、逆にダメな例、つまり簡単ではない例を見ると分かりやすいでしょう。
いろんなお話しをして、気が進めば楽しい事、お互いに求め合うことをしたいと思います😊
無理のない楽しい出会いを求める女性からのメールをお待ち致します。
これが簡単ではない例。
なぜ簡単ではないかと言えば、実際に会ってから色々と決めなければならないからで御座います。
そもそも女性からすれば、「いいね」をする段階で十分に決断という苦労をしているにもかかわらず、会ってからもさらにその苦労を強いられることになってしまう。これは負担が大きく、簡単とは程遠いと言えるでしょう。
一方でKは話し合いの機会を与えておりません。
「いいね」さえすれば、それ以降は何も決断しなくとも自動で「頭真っ白になって気絶するレベルまで連続でイかせますコース」に入れるのです。
自分と会うことを選んだならば、何を言おうがイかせ続ける
つまり女性は会うという決断さえすれば、それ以降は決断しなくて良いのです。
ただ流されているだけでプレイが提供される。
これはものすごく簡単なのです。
アメリカの広告王ケープルズが提唱した4つの原則
これをここまで完ぺきに使いこなしている男性はKを置いて他にそうそうおりません。
この広告戦略こそ、Kが写真無しでもマッチしている第一の理由でしょう。
オファーの4大条件
- 相手に得があると示す
- 楽であることを伝える
- 新情報を与える
- 好奇心を唆らせる
たった4文字でハッとさせたSのプロフィール
広告とは見出しと本文の2つで構成されるものです。
この内、見出しについてKが完ぺきだったことは先に述べた通りである。
それでは次に広告の本文にあたるもの、つまりプロフィール文について見てみよう。
絶倫です
いつもヤりすぎて中イキで連続絶頂させてしまうので、感度に自信ない人、中イキしたことない人、翌日動けなくても平気な人だけでお願いします🤝
イキすぎて筋肉痛にしてしまうかもですが責任取れません。
ここでもやはりケープルズが提唱した「魅力的な書き出しの6つの条件」を参考にさせて頂きましょう
1)ハッとすること
2)ギョッとすること
3)ニュースネタ
4)予告
5)引用
6)エピソード
絶倫です
いつもヤりすぎて中イキで連続絶頂させてしまう。
ハッとするし、ギョッとするし、エピソードです。
ヤりすぎて中イキさせるというのは正直意味が分かりませんが、インパクトがあるのは間違いないでしょう。
世の中の多くの男性が「はじめまして」とか「よろしくお願いします」という文言から書き始めているのに対して、Kの書き出しのなんと衝撃的なことでしょうか。
彼は自身の見出しから、最高の書き出しを生み出しているのです。
Googleがやらかした“ターゲティング戦略”をSは成功させた
{first 10-digit prime found in consecutive digits of e}.com
これは2004年にGoogleがマサチューセッツ工科大学(MIT)の前に設置した求人広告で御座います。何のことか分からないと思いますが{first 10-digit prime found in consecutive digits of e}は数学の問題であり、これを解くと7427466391になります。
MITは算数が大好きな連中の巣窟。そして算数が大好きな連中はこういう挑戦的な看板を無視できません。
そしてこの問題を解いた算数大好き人間は、ものの見事に7427466391.comと検索し、Googleの応募フォームに申し込んでしまったのです。
この求人広告から学ぶべきことは「本来申し込む気がなかった人間でも、自分は特別に選ばれた人間であると錯覚すると申し込んでしまう」ということでしょう。
このような手法は他にも数多く見られる。Youtubeの広告でも「〇〇市に住んでいる方限定!」みたいな感じで始まる脱毛サロンの広告に出会ったことがまさにこれで御座います。
Kのプロフィール文はこの手法を見事に取り入れていると言えるでしょう。
感度に自信ない人、中イキしたことない人、翌日動けなくても平気な人だけ。
性癖マッチングサービスに登録している女性は、ほぼ間違いなく全員がこのいずれかに当てはまることでしょう。
ですが当人からすれば「私は偶然にも該当した」と錯覚するのです。そして偶然にも選ばれた思うと応募しやすくなるのは先に説明したとおりで御座います。
ちなみに余談ですが、先程のGoogleの求人広告は結果的に大失敗でした。
なぜならこの問題を解く能力がないくせにGoogleでこの問題の答えを検索して応募してくる方が大量に発生し、本来望んでいたこの問題を解ける優秀な人物を見分けられなくなったからで御座います。
確かに求人広告としては大失敗でしょう。ですが、この手法がどれだけ効果的に人を集めるかということの良い例で御座います。
写真無しでもマッチするライティング技術
Kは顔写真をアップしておりません。
にも関わらず、彼は多くの女性とマッチしておりました。
これは我々ブサイク男子にとって希望と言えるでしょう。
ですが、そのためにはKのように素晴らしい見出しとコピー(プロフ)を書かなくてはなりません。
無論、それは容易なことではありません。ですが、これから紹介するコツを守れば少なくとも今より良いプロフィールになることでしょう。
得を示せ!
あなたに会うことで
どんな得があるのか
何よりもまずこれを第一に書かなければなりません。何故ならばこれが最も重要だからで御座います。
そしてマッチングアプリにせよ、性癖マッチングサービスにせよ、マッチング的なサービスにおける得とはロマンスでしょう。
ロマンスこそが得なのです。
マッチングアプリではそれが恋愛寄りに、婚活では生活寄りに、性癖マッチングサービスでは快感寄りになりますが、いずれも本質的にはロマンスに他なりません。
これを踏まえれば「飯を奢る」が得ではないことがご理解頂けることでしょう。
「ご飯を奢る」はロマンスでは御座いません。
ですが「ホテルで素敵なディナーを楽しみましょう」はロマンスになり得るのです。
好奇心を唆らせろ!
「まずは飲みに行って少しずつ仲良くなっていきたいです!」
唆られない。
1mmも好奇心が唆られません。
それではどんなメッセージならば好奇心が唆られるのでしょうか。
その一例を紹介させて頂きましょう。なお、ここで紹介するのはどれも実際に成功したメッセージで御座います。
「見渡す限りのネモフィラを見たことがありますか?」
「ちょっと変態過ぎる性癖持ちだから」
「4時間クンニされてみたい?」
なにせ性癖マッチングサービスなのでややアレですが、確かに少し興味が唆られることでしょう。というかネモフィラは場違い過ぎる。なんで彼だけこんなに綺麗なんだ。
「ん?」と思わせればいいのです
逆に誠実さマックスみたいな書き出しはまったく唆られません。
誠実でも許されるのはイケメンだけなのです。
誰でもいいは誰も来ない
女性の範囲を限定せよ
「誰でも歓迎です」は誰も来ません。
女性に「私は特別に選ばれた」という特別感を与えなくてはならないのです。
ただしここで注意しなければならないことが御座います。
例えば「東京都千代田区に住んでいる方限定」とした場合、それに該当した女性にはかなりの特別感を与えられることでしょう。
ですがそもそも絶対数が少なすぎるのです。ですのでこのような条件にすると結果的に会うことが出来ません。
そのため限定は「それなりに広い範囲だが、限定的に見えるもの」にするべきでしょう。
具体的には「M」などが良い例で御座います。実際、9割以上の女性はM寄りですがが、多くの女性は「自分は平均的な女性よりもかなりMである」という認識を持っております。そのため9割以上に刺さりながら、特別感を与えることが出来るのです。
ブサイクな男でも女性と会える
「性癖マッチングアプリなど、イケメンしか勝てない」
その幻想をSは打ち砕いてくれました。
見出しを極めれば写真がなくとも、会える。
コピーを極めれば写真がなくとも、会える。
“刺さる言葉”を持った者になれば、ブサイクでも勝てるのです。