証明不能〜悪魔の証明〜
例えばとある健康食品に「タウリン1000mg配合!」と書いてあったとします。
もしもこの健康食品にタウリンが100mgしか入っていなかったら、これは明確な嘘でしょう。このような数字の嘘は明確に証明が可能なので、嘘を嘘と断言することが可能です。
しかしこのような嘘はどうでしょうか?
「 地球には白いカラスもいる」
「この健康食品は美味しい」
カラスの方は「悪魔の証明」と呼ばれる証明であり、現実的に証明することが不可能であることがほとんどです。
何故ならば「地球には白いカラスもいる」という言葉が嘘であることを証明するためには、この地球に存在する全てのカラスを調査して「白ではない」ということを証明しなくてはなりません。そもそもどうやって地球上の全てのカラスを調査するのか、さらに「これが全てのカラスである」とどうやって証明するのか、ということに問題が残り、証明することは極めて困難なのです。
また「美味しい」という感想もまた嘘であることを証明するのは極めて困難です。
本人が「美味しい」と言っている以上、それを「嘘」と証明するのはほぼ不可能でしょう。
数字と異なり感情や感想は証明することが極めて困難なのです。
このように嘘と証明することができない方法を使うのもまた優秀な男の嘘の付き方の1つ。
証明されなければ嘘は嘘ではないのです。
はぐらかす〜いたらなんでこんなことしているんだろうね〜
さてそれでは最後の1つ「はぐらかす」について考えてみましょう。
例えばとある男性が、付き合っていない女性から「私たち付き合っているの?」と質問をされたと仮定しましょう。
もしもここで「付き合っている」と答えてしまったら、彼女はこれから「付き合っている」という体で行動をしてきます。その女性を彼女にしたくない場合や、その男性に他の恋人がいるような場合、このような回答をすることは男性にとって不都合です。ですので彼は「付き合っている」とは答えられません。
しかし、ここで「付き合っていない」と答えたら、その女性は2度と男性と体の関係になることはないでしょう。その女性と付き合いたくはないものの、体の関係ではありたい男性にとってそれもまた不都合。ですので彼は「付き合っていない」と回答することもできません。
それならば彼はどう回答をするのでしょうか?
答えは簡単。
「付き合っている」と明言こそしないものの、女性が安心するセリフを男は言うので御座います。
「〇〇のこと好きだよ」→付き合っているとは言ってない。
「付き合っているみたいなものかもね」→付き合っているとは言っていない。さらに疑問形。
「他に付き合っている人はいないよ」→やや厳しい表現なものの、ギリギリ付き合っているとは言っていないとも取れる。
「(ちょっと驚いたふりをしてから、察したように苦笑をしながら)浮気してないよ」→付き合っているとは言ってない。
「(いかにも嘘っぽく)付き合ってないよ笑」からの「そんなに悲しそうな顔するなよ笑」→付き合っているとは言ってない。
「〇〇は付き合ってるって思ってないの?」→かなりギリギリだが付き合っているとは言ってない。
「付き合うって何なんだろうね……」→付き合っているとは言ってない。