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人間は利用価値の高い人としか仲良くしない

スパイト

少し話は変わりますが、今回のその「優秀な人」について考えてみましょう。

その方は少なくともご質問者様から見れば「緑」の方。つまり「嫌いだけど優秀」で御座います。

これは日本人に特に顕著な傾向らしいのですが、世の中の人間の多くは「嫌いな人の足を引っ張るためなら、自分が損をしても構わない」と考えている場合が少なくありません。

先程のアンケートはそのお話をするために行わさせて頂きました。

私は結果を見る前にこのコラムを書いているのでどのような結果になるかは分かりませんが、極端に行ってしまえばA以外の回答をした方は「嫌いな人の足を引っ張るためなら、自分が損をしても構わない」と考えている傾向にあるといえるでしょう(もしくは1億も10億も興味のない大富豪)

ボタンAを押すと貴方が大嫌いな人は1億円貰えて、貴方は5000万円を貰えます。

ボタンBを押すと貴方が大嫌いな人は1000万円貰えて、貴方は1000万円貰えます。

ボタンCを押すと貴方は何も貰えませんが、貴方の大嫌いな人は3億の借金を背負います。

A・B・Cのどのボタンを押しますか?(もちろん1度しか押せません)

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このような傾向をスパイト(いじわる)というのですが、世界的に見ても日本人に強く見られる特徴のようです。この特徴が良い特徴か悪い特徴かということは今回議論しませんが「そういう人間が多い」ということは決して忘れてはいけません。

例えば「Aさんに仕事を頼まないと倒産してしまう……が私はAさんが死ぬほど嫌いだ!」というような時に「やつを儲けさせるくらいなら、会社が倒産しても構わない」というようなことだって起こり得るということ。緑タイプの方は「仕事さえ出来れば」とお考えの方も多いでしょうが、少しばかり「好かれる」ということを考えてもいいかもしれません。

win-winな関係

日本は「お互い様」の文化であるように感じます。自分も相手に迷惑をかけるから、相手からの迷惑も受け入れよう。そんな関係で御座います。

この文化も素晴らしいものなのですが、これは村文化ではなければ成立のしない文化です。相手から「お互い様だから今回は許してよ」と言われた時に、自分がいつか迷惑をかけるだろうという予想がなければ成立するはずもありません。ですのでサラリーマンや商店街の隣同士であれば「お互い様」の文化で良いのですが、一介の行商人、街に根付かない傭兵に過ぎないフリーランスという人種にとって「お互い様」という文化はあまり馴染まないように感じます。

行商人は基本的に常にwin-winの関係での契約が求められる。少なくともサラリーマンよりはその傾向が顕著です。だから「今はちゃんとお金は払えませんが、いつか大きな仕事を持ってきます!」なんて言っている人間は基本的に信用されない。「今ちゃんとお金を払う」のは当然で、その上で長い関係の中での信頼関係のもと「大きな仕事を持ってくる」という人間しか生き残れないと私は考えています。

ご質問者様が今、その優秀な方に何が出来ますか?

何を提供できますか?

「好感度なんか知らねえ!最強の技術がオレにはある!」タイプは、フリーランスとして「能力がある限りは」なんとか食いつなぐことくらいは出来るでしょう。

ですが「技術は無いが、好かれてる」というタイプはフリーランスなら生き残れない。もちろん「オレの武器は好かれるというスキルだ」というレベルまで到達すれば「フリーの営業マン」などで生き残れますが、そうではないのならば不可能です。

ところで、今回の回答でご質問者様は私のことを嫌いになったかもしれませんね。

いえいえ、それは勘違いです。私はご質問者様のことを愛しています。そのことは間違いありません。

そこでご提案なのですが、何かお仕事を頂けませんか?

今のご質問者様が行っていることは、こんな無茶な要求とあまり変わらない気が致します。



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