主義主張
私は時と場合によって「実力主義」も「年功序列」も、それこそ「成果主義」も「運命主義」も「独裁主義」も「共産主義」も「世襲主義」も「神権主義」も「民主主義」も「平等主義」も何でもかんでも使います。この前まで「成果主義で考えるべきだ!」と言っていたとしても、事情が変われば平気な顔をして「今は独裁主義だ!」と言い出します。
そんな私のことを「フラフラしている」とか「主義が曖昧だ」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが「俺は〇〇主義だ」という風に考えて、何でもかんでもその主義で判断する人間の方がずっと危険であると私は考えています。
ご質問者様のように、何でもかんでも「実力主義」で考える方はあまり多くありませんが、これが「民主主義」だと話は変わります。「民主主義」こそが最高の政治であり、民主主義であれば何でもOKというような主張をされている方がいらっしゃいますが、もし「民主主義」が人を不幸にしてしまうような状況になっても民主主義を正義のように振りかざすのはあまり好きではありません。
私が大好きな政治家のチャーチルの言葉を借りるなら
「民主主義は最悪の政治と言える。これまでにあった全ての政治体制を除けば」 チャーチル
あまり政治論を語りたくはありませんが、政治はそもそもに不完全なものなのです。
その不完全なものの中で「まぁ、その中ならこれが1番マシじゃね?」と試行錯誤をするのが政治。「この考えこそが、いついかなる時も最高!」なんていう考えになった瞬間、政治は狂い始めるのではないでしょうか。
「民主主義は最悪の政治」なのです。たまたま「それより良い方法」が見つかっていないだけで、欠陥だらけの政治体制なのは間違いありません。それは独裁主義も共産主義も全部同じこと。いつだって政治はより良い方法を模索し続けなくてはなりません。機械的に法則に従って処理するだけが政治なら、機械にでもやらせておけば良いでしょう。
さて、話がだいぶ脱線してしまいましたが、私の考えは強いて言えば「自分も含めた”みんな”が出来る限り楽しく元気に過ごす主義」で御座います。それ以外の主義主張は全てみんながそれなりに楽しく過ごすための「道具・手段」だと思っています。
道具はコロコロ変わりますが、目的は変わらない。
どうか「道具」に目を奪われて、目的を見失わないようにお気をつけくださいませ。
余談・実力主義と成果主義と能力主義
最後に、少し話は脱線しますが、実力主義と成果主義と能力主義の違いも理解した方が良いと私は思っています。
おそらく法的な明確な基準はないでしょうから、あくまでも「私の考える違い」で御座いますが、参考程度にお聞き頂ければ幸いです。
これは野球で説明すると分かりやすいでしょう。
- 能力主義 160kmのボールを投げることが出来るから凄い
- 実力主義 試合で勝つことが出来るから凄い
- 成果主義 ファンを球場に呼ぶことが出来るから凄い
私はこの3つをこのように捉えています。
私は「主義」のことを道具だと思っているので強いこだわりはありませんが、この3つであれば「成果主義」という道具を使うことが1番多く、能力主義や実力主義という道具を使うことはあまりありません。何故ならばたいていの場合、能力や実力では人を幸せにすることが出来ず、成果でのみ人を幸せに出来ることが多いからです。
今回のご質問者様のように「もっとフェアに見るべきだ!」という主張をされる方は、圧倒的に「能力主義」の方が多く、その考え方はたいていの場合で「自分にとって都合の良いルールで戦わせろ!」という子供の意見でしか内容に感じます。
私はよく「21世紀のプロ野球で最高の成果を出した選手は新庄選手だ」と言いますが、それは「成果主義」で考えているから。
イチロー選手も松井秀喜選手も松坂大輔選手も、実力では新庄選手より上かも知れませんが「成果」では新庄選手に叶わないのではないでしょうか、まぁこの3選手は実力だけではなく成果も素晴らしいのですが。