正論戦争

私は法律は無意味だ、とか、法律を破れ、と言っているのではありません。法律という正論を盾に人を追い詰めるな、と言いたいのです。紙切れ1枚ではカッターすら防げません。

 

冗談のようで冗談ではなく、六法全書で死に物狂いの人間と戦うとしたら、中の条文ではなく、厚さ15cm、6000ページを超える六法全書そのものを腹に仕込んでナイフの刃を止めるしかないのです。

 

ちなみに法律の中にも「黄金の橋」があることをご存知でしょうか?

 

日本の法律である刑法第169条は中止犯。

 

つまり、犯罪をしようと思ったものの、途中でやめたら刑を軽くするという法律。

 

もし、この法律がなければ途中で犯罪を思い留まろうと思っても「どうせ罪が同じならやっちまおう!」となってしまうのですが、この法律があると「ここで止めれば刑が軽くなる」と思い踏みとどまるかもしれない。犯罪者であっても、出来る限り追い詰めてはいけないのです。

 

これを法律用語で「黄金の橋」と言います。これは先ほどの「モヒの戦い」と同じ理由でつけられた言葉です。

正論戦争

正論は確かに正しいでしょう。

ですが、正論は基本的に大人なら誰もが知っているのです。そうにも関わらず正論がまかり通っていないということは、必ず真っ当ではない理由がそこには御座います。

そこに正論で攻め込むのであれば、それは戦争にしかなりません。どっちが正しいかなど、どうでもいいのです。自分の飯が奪われると思えば誰もが死に物狂いで戦います。

そうならないためには、必ず”逃げ道”を用意してあげなければなりません。正論は相手の退路を完全に断つ愚策中の愚策で御座います。

それは相手との戦争を避ける時でも、相手を徹底的に叩き潰す場合でも変わりません。

だから他の誰でもなく自分のために、どうか正論で戦うことは避けて頂きたく私は思っております。

11 件のコメント

  • 途中まで感心して読んでいましたがブラック企業を非難するのは悪手だと正論をかざした所で読むのを止めました

  • ためになりました
    ネットだと匿名で正論を振りかざせますもんね…
    相手がどう受け取るかお構いなしに

  • 相手が退職直前にも関わらず真っ当な引継ぎをしない社員だったり、職務を何の相談もなく投げ出すような社員だったりした場合、逃げられる前に正論で徹底的に追い詰めなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

  • 非常に興味深く読ませていただきました。わたしも以前、何故正論はダメなのだろうかと考えたことがあります。
    私なりの結論は、正論は平等。友人に対しても、友人の敵に対しても。友人関係においては友人の肩を持つべきなので、正論は適切でない。でした。
    あと、正義論とかの宿命なのですが、現状への批判ないし批判を基礎とした論になりがちだということも疎まれる原因だとも思いました。
    でも、なるほど、相手を追い詰めるとろくなことはないというのも、ほんとうにそうですね。人は図星をつかれると怒りますから。

  • ハーグ陸戦協定の基本的な考え方ですね。
    相手を追い詰めすぎるな。追い詰めると、逆に、統治者が個人的な地位を守るために和平が遅れてしまうので、ほどほどにしておけと言われてます。残念なことに、今では、見向きもされてませんが。

    個人的には正論と言っても、論理的に正しいだけで、裏には何らかの感情が隠れていると思います。ブラック企業については、おっしゃられているようなことがあるのでしょう。私だけかも知れませんが、一面だけを指す正論に別の正論を合わせるようにしてます。
    ブラック企業を言うならブラック社員だっていますよ。ろくに働かないで給料だけとっていく連中のことです。こういう奴らがいるから仕事が進まない(残業代目当てにしている連中を含む)。それを合わせると、意外と、感情的には落ち着くことが多いです。

  • > 途中まで感心して読んでいましたがブラック企業を非難するのは悪手だと正論をかざした所で読むのを止めました

    分かる。それ言い出したら結局無法地帯を許す事になるし、現に死人が出てるのを看過する事になる。
    殲滅するしかない。

  • 正論を言うなっていう正論を振りかざしてませんか?
    もうすでにコメントの中であなたを敵視している方もいますよ?
    「こういう正論記事を書くとこうなる、反面教師にしよう」という話でしょうか

  • とても為になったです。
    もう少し読もうとリンクみてみたら。
    偽証罪に飛んだみたいです。
    中止犯の話は(刑法43条但書)
    ってなってるみたいです。

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